赤レンガ日記6 | 学生団体S.A.L. Official blog

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慶應義塾大学公認の国際協力団体S.A.L.の公式ブログです。

こんにちは。イベント局一年重田竣平と申します。フェスティバルには毎日たくさんのお客様にご来場いただいて感激しております!


SmilePhotoもアンケート等を通じて様々なご意見をいただき、我々が販売するアジアンモンキーのフェアトレードブレスレットも完売!本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

それにしてもDAYS JAPANの展示のもつパワーはすさまじいものがありますね。僕は準備の段階を合わせて2度、拝見させていただいたのですが、被写体の人物にじっと見つめられるような、叫びが聞こえてきそうな写真ばかりで冷や汗がでてしまうほどでした。一生僕の頭に焼き付いて離れそうにない写真ばかりでした。




そんななか昨日は講演会イベントが催されました。DAYS JAPAN編集長・広河隆一氏による講演、酒井美直さんによるアイヌの歌・創作ダンス、ウクライナ出身のナターシャ・グジーさんによるバンドゥーラの音にのせた歌の披露という盛沢山の内容でした。





酒井さんがアイヌの言葉で歌われた「エカトゥフ ピリカ(君は美しい)」。アイヌの言葉だったので、なにをいっているのかは全然わかりませんでした。けれどもそれは、ぼーっと洋楽を聴いているときのような感覚とは全く異なるもので、この言葉が、北の大地で話されていた、そしてそこにアイヌの暮らしがあったのだと、思いを巡らせるとなんとも不思議な気持ちになるものでした。





そしてナターシャさんの演奏。最後に映し出されるチェルノブイリの写真に合わせて歌われた「Amaizing Grace」。ホールに響きわたる美声に耳を傾けながら、チェルノブイリの悲劇をただただ心に思い描いていました。

また広河さんがチェルノブイリ原発に新人アシスタントの方と出向かれた時のお話は、大変興味深いものでした。







広河さんの講演を聞いても、写真展示を見ても思いました。やはり、僕は19歳になってもまだまだ知らないことが多すぎる、と。先住民・アイヌの話然り、チェルノブイリ原発事故の話然り…。物事をたくさん知っていることが偉いわけではありません。けれど、まだまだ知らなければいけないことが山ほどあります。


もしも今日のような講演会に出向かなければ、酒井さん・ナターシャさんに出会うこともなく、広河さんの話を聞くこともなく、またアイヌ、チェルノブイリ原発について知らずに日々を過ごしていくところでした。この先もきっとこのようなことが続くでしょう。自分から何かを知ろうとしなければ、ぼーーっと大学に通い、政治理論をわかった気になり、経済学をかじり、芸術、科学の表面を撫でるかのように学び…そうしてなにも知らないままいい大人になるのでしょうね。







DAYSのイベントを通して、僕はものすごい知的好奇心に駆られている最中です。

これまでも確かに戦争や貧困などに対する興味はありました。しかしきっとそれは単に生々しくて、グロテスクで、リアルな驚きが欲しかっただけの、怖いものみたさだけの、がきんちょみたいな好奇心だったんでしょうね。

今は、真実を知り、主張に耳を傾け、問題解決への筋道や自分にできることについて考えるようになりました。大袈裟ですかね?大袈裟といったら、まあ・・・・それまでなんですが。


…DAYS JAPANのキャッチコピー、
「一枚の写真が国家を動かすこともある。」
これが決して誇張ではないことを確信しつつ、イベントも、折り返しを迎えたわけであります。

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