意味のある国際協力とは | 学生団体S.A.L. Official blog

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慶應義塾大学公認の国際協力団体S.A.L.の公式ブログです。

こんにちは、広報局の久保七生です。



今回は意味のある、その国の将来にとって役立つ形の国際協力とはなにかということについて考えてみたいと思います。



まず国際協力の一つの例として、JICAの活動についてお話します。



JICA(正式には独立行政法人 国際協力機構)では、人材派遣をすることで物質的な支援だけではなく、人材育成など知識的な支援を行っています。




なぜでしょうか?




なぜならば物質的な支援は一時的なものになることが多く、仮に先進国が支援を停止した際に途上国が自立で発展を続けていくことが困難になるからです。





このようなJICAの活動から、意味のある国際協力としてなにが行われるべきか、私なりに二つの答えを考えました。




まず第一に、「sustainability(=ずっと続けていけること)」を持つシステムの構築が成されるべきだということです。
支援を一時的なものしないためにハード面だけではなくソフト面の支援をすることはもちろん、支援先である現地の問題が解決されるまで続けられるような支援をする必要があります。

第二に、文化と風習の尊重がなされるべきだということです。
私が個人的にJICA職員の方にインタビューをした際に伺った話なのですが、支援をする際に先進国は自らの思想や技術を押し付けることが正しいと思いがちであり、そのためにその国が持つ独自の文化や風習が失われていくことがあるそうです。現地の文化や風習などを理解した上で、どのような支援活動が現地の人々にとって必要なのか考える必要があります。






では、今度はこの問題を個人に引きつけて考えてみたいと思います。




私たちが身近に出来る、意味のある国際協力とは何でしょうか?
それは「考える」ことだと思います。



身近な国際協力の例として募金が挙げられますが、ただお金を渡すだけではなく、そのお金が何に・どう使われるのか考える責任が私たちにはあると思います。

例え自分が現地に足を運んで支援活動に携われなくとも、その活動に興味を持って考え続けることがよりよい支援を行うために必要なのではないでしょうか。




ただ物やお金を渡すだけが国際協力ではありません。




国家として、また個人として、どのような国際協力をすればそれが支援相手にとって意味のあるものとなるのか、ぜひ一度考えてみてください。