ごきげんよう、ざらめの雨です。
先週末、3連休の後半で「ゆるキャンΔ」がYouTubeで公開れていることを知りました。
夫がKindleで購入していたのですが、読んだことがなくタイトルだけ知っていた作品。
アニメももちろん初めて見ましたが、
とってもよかった![]()
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音楽もいいし、背景などの描き込みもとても丁寧で美しいです。
もちろん主人公たち女の子もかわいい。
週末や夜の作業時間はゆる言語学ラジオの過去回をきいていたのですが、全然そっちが進まなくなっちゃいました。
さて、木曜日から金曜日更新に変更になりましたが、今回のゆる言語学ラジオの話を見ていきますか。
全国ツアーは九州の福岡での公開録音の一部ということになります。
●貴重すぎる鹿児島方言の資料は、漂流から生まれた。
2025/11/25 配信
どっちかっていうと、「へぇ」な内容だと思いました。
簡単な要旨
日本語の音声、特に古い時代にどのような発音がされていたかについての研究資料はほとんど残っていない。
特に日本語のカナ表記には母音と子音を組み合わせて1音と表すルールがあり、子音だけで発音される場合やカナ表記では表現が難しい音などについて採集されたり記録されることはほとんどなかった。
そんな中、ピンポイントで18世紀の鹿児島の方言だけが記録されているという。
なぜだろうか?
その答えは「漂流」である。
18世紀、鹿児島出身の漁師が乗った船が遭難した。
現在地を失った船はどこにもたどりつくことができず海上を漂い続けること数か月。
海流に乗って気が付けばカムチャッカ半島近くまで来ていた船は、ロシアの艦船に捕縛される。
理由は明らかではないが、艦長は漂流していた船の乗組員を殺すように命令。
その中でただ2人生き残ったソウザ(36歳)とゴンザ(11歳)がロシアに連れて帰られることになる。
そして、この生き残った2人の内、ロシア語を身に付けたゴンザが書いた「ロシア語ー日本語」の辞書が、当時の鹿児島で話されていた言葉の「音」を正確に写し取った資料となっている。
なぜ、そう言えるかというと、ロシアで使われるキリル文字は、日本語のカナ文字よりも音を細かく書き表すことができたし、通商を目的に編纂される辞書においては、意志の疎通がスムーズにできるようにできるだけ「日本語の音」を表すことが求められたからだ。
ということで、この辞書が当時の鹿児島の方言の音を確認する貴重な手掛かりとなっている。
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どうでもいい話だけど、言葉の発音について
「口の中を抜ける音の遮り方」が発音である。
という話をするときに「佐東かたりや」という人が堀元さんによって話題に出されていた。
この人、「ゆる学徒チャンネル」という子チャンネルやその他いくつかのチャンネルでお喋りしている人で、「子供の頃に自分の声があまり通らないことを気にして口の中を大きく開く形での発声法を練習した」という変なエピソードを持っている。
そして、本動画中でなぜか「発音にやたらうるさいおじさん」という雑なキャラ設定を堀元さんからつけられていた。
ちょっとかわいそうである。
なお、この変なエピソードが語られている動画もとっても面白かった。
詳しくは、こちらをどうぞ↓↓↓
ジョン万次郎と同じ感じだ!
今回のゆる言語学ラジオの話、もちろん面白かった。
けど、あんまり新鮮味がなかったのは、ジョン万次郎の話を知っていたから。
ジョン万次郎こと中浜万次郎は土佐出身の漁師で、やっぱり海上で遭難していたところをアメリカの船に救助されて渡米を果たす。
英語が話せるようになったのでそのままアメリカで教育を受けた後、幕末期の開国に沸いた日本に帰国。
通訳や英会話の講師として活躍したのである。
彼が編纂した英会話の手引書にある一番有名な文言は多分これ。
「ほったいもいじるな」=「What time is it now?」
英語の発音をそのまま似たような日本語に置き換えて、日本人の英語習得に一役買ったことが大きな功績とされる。
(だったはず…曖昧ですみません)
ゴンザの日露辞書は、ちょうどこれの逆をやっていると言える。
もし、万次郎がアメリカで「日米通商用アメリカ人向け日本語会話の手引」や辞書を書いていたとしたら、当時の土佐弁の音声が記録されたに違いない。
実際にそんなものがあるのかはわからないが。
万次郎の目線から見て、日本が開国を巡ってあれやこれやして、結局大政奉還されて開国したという日本史上の大きな変動の中で「田舎言葉である自分の土佐弁」を記録されるべきだと考えたのかどうかはわからない。
最も交流が盛んになるであろう江戸の言葉を記録したほうが有益、と考えた可能性もあるし。
おそらくだが、開国の影響でこの時期には大量に辞書が編纂・発行されただろうから、日本語の発音を残した資料は一時的に爆発的に増えたと考えるのが自然だろう。
その中でも方言の重要性って、低かったんではないだろうか。
そういうことを少し想像してみた。
ソウザとゴンザ
「ソウザとゴンザ」
不思議な響きを持った名前である。
水野さんが発音したとき、正直戸惑ったし、
堀元さんも「絵本っぽい」とコメントしている。
ここで、YouTubeのコメント欄にとても賢い人がいたので紹介したい。
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@gamma9472
ゴンザとソウザ、江戸時代っぽい名前でありそうなのは権左衛門と惣左衛門
(日本人の発音→ロシア人が聞き取る→キリル文字→カタカナという置き換えで全然違う音になっている可能性もあるが)
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権三郎・権三とか、宗三郎・宗三とか、そういう名前もありうるけど、いずれかの日本人名を短く言ったものではないかというのだ。
(もちろん、漢字はここで適当にあてたもの)
ロシア語ではよく名前を略して呼ぶ習慣(※)があるので、これは当たっていそう。
(※アレクサンドラがサーシャになったりとか。
「略して呼ぶ」は、より正確には愛称っていうんだろう。
家族や友達の間で使われる親しみを込めた短い呼び方があるのが一般的なようだ。)
「ソウザとゴンザ」の2人については、言ってみれば名前の一部しかわかっていない状態なので、2人の地元である鹿児島ではファンクラブ有志によって詳細な出身地を突き止めようという動きがあったとか。
(名前がフルネームでわからないと、難しそうではある)
さらにコメント欄を読むと、鹿児島では2人の話は郷土資料教材化されて学校で扱われることもあるらしい。
ゴンザ神社なるものもあるそうです。
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@杉子-i9n
ゴンザとソウザ、小学生の頃、教育アニメビデオを道徳の時間に視聴したことがあります。鹿児島のどの世代までがゴンザとソウザを知っているのかわかりませんが、このチャンネルで邂逅するとは思いませんでした。
@white-hr1lv
なんか知ってるなと思ったら、地元の鹿児島県いちき串木野市にある羽島崎神社の境内にゴンザ神社があってお話を聞いたことがありました。
近くに薩摩藩英国留学生記念館や温泉があるので皆さんもぜひ!!
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水野さんによると、残念ながらゴンザは21歳で亡くなっており日本の地を踏めなかった模様。
(ソウザのほうはその前に亡くなっている)
もしジョン万次郎のように帰国が叶っていたら、本名や出身地も正確にわかっただろうに。
(苗字か苗字代わりになる地名や屋号があったと思うが、おそらく漢字が記録できなかったのではないか。
漁村出身の二人が漢字を書けなかったとすれば、氏名が正確に残らなかったのも仕方がないのかもしれない。)
外国語と日本語とが入り混じる時と場所
日本は江戸時代の長い期間を鎖国により限られた地域(長崎の出島)、限られた国(中国・オランダ)としか積極的な交流をしていなかったので、辞書や会話の手引みたいなものを作る機会や動機がなかったんでしょうね。
それより古くは、中国との間では識者は漢語で筆談できたから発音ってそんなに重視されなかっただろうし。
(対多※を見ると、現代でも中国人とは筆談が成立しそうですね)
※対多=漢字しか投稿できない日本の変わり種SNS
偽中国語が飛び交い中国人が時々コメントして盛り上がる
ジョン万次郎やソウザとゴンザみたいな話はたぶんほかにもあるんだと思う。
コメント欄で見つけたのが、これ。
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@akimiozaki1039
ゴンザとソウザ、津軽のサニマなどのロシア漂流民については、みなもと太郎『風雲児たち』で大黒屋光太夫の漂流記の中で触れられていますね。光太夫一行のメンバーであった新蔵はロシアに残り日本語教師をしていたので、三重の方言資料もロシアに残っているのかも知れません。
@かめちゃん-y6h
仙台藩の善六という船乗りも、若宮丸で漂流してロシアに行き、帰化して露日辞典を作成しており、仙台弁が反映されているそうです。
例 妻のことを、おがだ(お方)と表現。
@yoppiekm2914
幕末期、ハドソン湾会社の船に救助され米国北西部で保護された宝順丸乗組員の話を思い出しました。ただこちらはより有名で語られ尽くした感がありますが…
更にその頃同地域で少年であったネイティブアメリカンとスコットランドの混血児ラナルド・マクドナルドが、その「事件」を通し、その頃広まった「日本人とネイティブアメリカンは同じルーツを持つ」という流説に魅入られ、後に捕鯨船員となって北海道から潜入する、という面白い話もあります
彼が長崎に収監され、米国へ送還されるまでの約半年間、依頼を受けて英語を教えたと言われます
@man-10
映画、おろしや国酔夢潭で、大黒屋光太夫たちがサンクトペテルブルクに着いた時に、案内された部屋に日本語で書かれた落書きがあったシーンがありました。
あれ、もしかしたらゴンザとソウザだったのかなあ。
光太夫たちはゴンザたちの50年以上後に漂流してるんですよね。
@utamam
愛知にも美浜町から漂流して、実質的に地球一周した、音吉(オトソン)ってのがいますよね、という話をしようと調べたら、結構後の話だったことに気づきました。聖書で初めての日本語訳も作ってるらしいので、言語学的にも面白い話になりませんか…?とか雑に提案しておきます←
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ほかにもあったけど、全部はコピペしてません。
発音を記録したり、音声を残したりというのは、
言語学から見ると実はめちゃくちゃ重要な取組だし、
外国語と入り混じる時・場所にはそういう需要がある。
これは考えてみれば当たり前のことだけど、言われなければ見過ごしてしまうような、そういう意味では大きな発見でした。
今回もとても勉強になりました。
水野さんありがとう!
動画にリンクされている本(一部)と水野さんの本
【中古】漂流民とロシア: 北の黒船に揺れた幕末日本 (中公新書 1028) / 中央公論新社 / 木崎 良平
リンクは楽天市場です。
Amazonでの購入をご希望の場合は動画の概要欄にあるリンクからどうぞ。
あ、あとゆるキャンΔの動画おすすめです。
URL貼っておきます。期間限定だと思います!!
無料で見たい方はお早めに。
☆1~5話
☆6~9話
☆10~13話
それでは、今日はここまで!
またお会いしましょう♪
素敵な一日になりますように(*^^*)
☆ゆる言語学ラジオ(公式YouTubeチャンネル)
☆ゆる言語学ラジオ(公式Spotify;ポットキャスト)










