ごきげんよう、ざらめの雨です。
以前紹介したプロピアニストYouTuberのよみぃさん。
飛び込んだ香港のジャズバーでジャズセッションに挑戦。
「枯葉」と「Spain」の2曲を披露するも、
お客さんのリアクションは全く違っていました。
ジャズ素人であるよみぃさんは
その2曲の違いが自分で理解できなかったために、
Live配信で反省会を敢行!
たまたまホームにおすすめされていた切り抜き動画に
私のコメントがピックされており、驚いてブログ記事にした。
ここまでが前回のお話です。
実は、このジャズセッションについては、
ジャズガチ勢の皆様が非常に大きなリアクションをしておりまして。
当該の動画のコメント欄しかり、
Live配信に寄せられたコメント欄しかり。
ジャズガチ勢ではないにせよ、私も長文を寄せた一人ですね。
さらに、YouTube動画でも複数の
よみぃさんあてのメッセージ動画が投稿されています。
そこで、なぜこんなにすごい反響が生まれたのか?
みんなが一生懸命によみぃさんにジャズについて教えたがるのか?
私なりの考察を書いてみようと思います。
ジャズで歌うなら喋るように歌えばいい
実は前回のブログ記事を書いた後も、ずっと
「よみぃさんになんて伝えればもっと伝わったかな?」
ってことを考えていました。
そこで思い出したのがジャズシンガーの綾戸智恵
さんのこと。
20年くらい前に、TVで明石家さんまさんと対談しているのを見たことがあり。
記憶の中にある話を書き出してみるとこんな感じ。
さんまさん:オレ歌は苦手やねん、うまく歌えへんねん。
綾戸さん :さんまさん、歌は喋るみたいに歌うたらいい。
さんまさんは喋るのが得意やろ?
なら喋るつもりで歌ったら全然上手に歌えるで!
※関西弁ネイティブではないので、言葉遣いが変な気もするけどご容赦ください。
という感じで、綾戸さんは
「喋るように歌う」とジャズでは上手に聞こえるよぉ~!
ってお話をされていました。
この話を踏まえて、よみぃさんあてにわかりやすく
インターネット煽り構文でジャズのコツを伝えるとすると
こんな言い方になるんじゃないかな?
「よみぃさんって、好きな人に告白するときもメトロノームのリズムで話すんですか???」
煽ってるねぇ。
でも、たぶんこういうことですよ。
ジャズの特徴であるスイングというものが、
メトロノームが刻む精密なリズムとはかなり異なる性質を
持っているという話は前回のブログ記事で書いたとおりです。
↓↓前回の記事はこちら↓↓
こちらの記事では、スイングにおいて
ジャズの2ビートを繰り返して作るリズムが
心臓の鼓動と関連付いているという話と、その結果
各小節内のリズムが微妙に揺れているという話をしました。
気持ちの高ぶり、鼓動の変化みたいなものが、
小節を等分した機械が刻むリズムとは違っていて
それを音楽に写し取ったものがジャズですよ!
って話です。
これらを元によみぃさんの演奏する「枯葉」が
ジャズではなかった理由をひとことで言い表すと、
メトロノームのリズムに合わせて演奏をすると、
決してスイングしないし、ジャズにはならない。
これをインターネット煽り構文に落とし込んだのが、
「好きな人に告白するときもメトロノームのリズムなの?」
です。
好きな人に気持ちを伝えるときには、
「貴方のことが大好きなんです!」
「貴方に出会えて本当によかったです!」
ってな熱い思いもあれば、
「こんなに強く想っていたら引かれないかしら・・・」
という恐れというか、おびえみたいな不安な気持ちもあります。
気持ちは揺れ動きつつ、高ぶって心臓は飛び跳ねるみたいに
ドキドキドキドキドキドキ・・・・・・!
微妙に速くなったり遅くなったり、自分でもよくわかんない!!
声は震えて言葉は詰まり、時々涙もにじむかもしれない。
こんな感じのときに、メトロノームやクリックみたいな
カチカチカチカチカチカチ・・・・・・っていうリズムで
動いている人、います???
たぶん、いないですよね。
心は自然にスイングしているのではないかと思います。
ジャズ好きな人が知っているジャズの2つの要素
ジャズをやるためには大きく2つのものが必要です。
・「音楽とひとつになりたい」という情熱
・それを叶えるための高い演奏技術
1個目は、パッション。つまり情熱。
音楽を通して自分を表現したい!自己表現したい!!
「自己表現」という言葉がしっくりこなければ、
演奏を通して「音楽と一体の存在になりたい!」という情熱。
奏でた音と自分の境目が存在しない状態、
自分は音楽であり、音楽は自分であるという驚異の感覚。
それを求める強い動機。それがパッション。
2個目はそれを実現するための演奏技術です。
いくら熱くて強い情熱があっても、
演奏技術がなければそれは実現しません。
なので、ジャズを志す人は、
演奏技術を必死で磨くことになるんです。
楽器や演奏が上手になりたくて練習するんじゃなくて、
自分が目指しているものに対して「技術が足りなすぎて」
血のにじむような努力を否応なしに重ねることになるんです。
ひるがえって、よみぃさんです。
演奏技術は確かにあります。
めちゃくちゃピアノが上手いんです。
でも、ジャズをやるには足りない。
パッションが。
クラッシックでは譜面を見て弾き、それから作曲者を学び、技法を学び、
譜面を通して「描かれようとしたものを再現すること」を追求します。
作曲した人の描きたかったものは何か?
どのような背景で、どのような心境で生まれてきた音楽なのか?
もちろん、そうした追求には同じように情熱が必要です。
でも、そうやって楽譜を分析し譜面に描かれた情景を追いかけ、再構成し再現することは、音楽を自分の中に取り込み、自分そのものが音楽と一体化することとは別の活動なのです。
だからよみぃさんがもしジャズをやりたいのであれば、もう演奏技術はすでに持っているので、足りないのはパッションなのです。
(実際にはジャズに対する知識面の理解やジャズに特有の技術なども足りないわけですが。)
ジャズガチ勢が思っていること
高い演奏技術があるのにパッションが足りないよみぃさん。
惜しい!惜しすぎる!!
なんでそんなにピアノが上手なのに、
今までジャズに興味がなかったのよう!??
よみぃさんなら、その気になれば、
すぐにジャズを存分に楽しめるようになる!
みんなが喉から手がでるほど欲しがってひたすら練習し獲得を目指す
高い演奏技術をすでに持っているんだから!!
これが概ねジャズガチ勢の皆様が思っていることだと思いますね。
惜しい!って気持ちと、羨ましいって気持ち。
そのままジャズの世界にハマってほしいという気持ち。
だから、みんなが熱烈に長文を書いてみたり、
いろんな言葉で煽ってみたり、必死になって
よみぃさんあてのメッセージを伝えようとしているわけであります。
このブログ記事がよみぃさんに伝わるとは思わないけど、
ジャズ好きな人が「あー、そうだよねぇ!」と思って
読んでくださったら嬉しいです。
ジャズのプロは超絶技巧を自然体で演奏する
ジャズを通して実現される、
「自分と音楽の境界が消えた状態」について少し書きましょう。
私はもともとは合唱部で歌うのが好きな人。
音楽で学んだことは歌を通していることが多いです。
自分自身の体験として、とても熱心に歌を歌っているときには、
「歌が自分で、自分が歌になった」ような瞬間があることを知っています。
これは別にジャズという枠組みに収まらなくて、
どんなジャンルの音楽でも気持ちを強く込めたとき、
(かつ演奏技術がそれに見合う領域に達したとき)
そういう感じになることがあると思います。
でも、とりわけジャズの世界でそれが多いと思うのは、
やはりジャズのスイングというリズムが、
非常に身体的なものである点にあると思います。
メトロノームでは決して刻むことのできない、
鼓動に似て揺らぎのある独特のリズム。
感情を写し取り伝える媒介としてある音楽。
ジャズは頭で聴くと難解に思えるけれども、
身体を揺らしながら身体で聴くととても心地よくきこえます。
よみぃさんの反省会の動画では、コメントのアドバイスから、
複数人の「ジャズの神様」みたいな人の演奏が紹介されます。
どの演奏者もすごく複雑なリズムとフレーズを刻んでいるのですが、
手元を見ずに全体の雰囲気や表情に着目してみると、
その複雑さに反して表情や身体の動きは自然体であることがわかります。
めちゃくちゃ難しい演奏をしつつも、
リラックスしてとても楽しそうに見えるんですね。
メトロノームのような機械的なリズムからは解放されて、
自分自身のリズムと言葉で話すように
楽器を演奏しているのがジャズのプロの姿です。
「好きな人に告白するときは、自分のリズムで話すこと」
(だけど決してダサくなくてカッコいいこと)
これができるだけの技術があるということが、
ジャズが上手いということなのかもしれません。
もちろん、プロの奏者ではなくても、演奏技術が十分でなくても、
スイングを習得することでジャズっぽく音楽を楽しむことはできます!
我々ジャズ素人にとってジャズを楽しんだり、ジャズを実践するということは、
難しい奏法や専門的な知識や技術を獲得することを意味していません。
奥深いジャズという音楽を、少しだけ勉強することで
より身近に親しく聴くことができたら嬉しい!!!
と、私はそんな風に思っています。
よみぃさんも例の反省会の中でジャズの気持ちよさ、
楽しさに気づいてハマりそうだとも言ってましたし、
実際にジャズについて学ぶことは、
彼の演奏や表現の幅を大きく広げてくれると思います。
彼の今後の活躍に期待しましょう!!!
●ジャズピアノの神ガーランドにより真の力に目覚めるよみぃ【切り抜き】
2026/03/18配信(byよみい裏)
↑ジャズにハマりそうになっている瞬間の切り抜きです。
「クソ!ジャズ気持ちええ!!」ってなっているところから、
演奏と身体の揺れが自然な感じがしませんか?
7:06
これめちゃめちゃ良くね?
(音符ではなくフィーリングを重視)
字幕の()の中がジャズに近づいている感じがしますね!
本当に学ぶ気があるのなら、今後が楽しみです![]()
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それでは今日はここまでです。
読んでくださってありがとうございました。
素敵な1日になりますように♪
またお会いしましょう![]()
関連記事はこちら↓
参考動画と追記
参考動画としてよみぃさんあてのジャズの人の動画を紹介します。
①【こんにちは】よみぃ君、とりあえず聞いてくれ!
2026/03/25配信(by Yasumasa Kumagai)
②よみぃのJAZZ動画に大爆笑のミート!俺が鍛えて最強のジャズピアニストに育てる!?
2026/03/15配信(by ミートたけし - MEAT TAKESHI-)
基本的にどちらの動画も、よみぃさんがピアノについて高い技術(演奏を聴くことも技術です)を持っているので、ちょっと専門的な部分をテコ入れしたらきちんとジャズを習得できるのではないかという期待感をもたれているようです。
(もちろんそれなりに努力を要するとは思いますが)
1個目の、JAZZの音楽教室を運営している熊谷さん(?)の動画のコメント欄で気づいたのですが、よみぃさんがネットで音ゲーやアニソンのオタク文化圏内で人気を不動のものにしているので、このままジャズ(の動画)を続けたら、オタク文化圏からジャズ文化圏に遊びに来てくれる人が増える。
そんな期待を感じさせてくれるストリームができていると思いました。
ジャズを演奏する、聴いて楽しむ人が増えることって、
ジャズ界隈からしたらとても嬉しいことですからね!
よみぃさんも「初心者に厳しく言うのはよくない!」って怒ってましたが、
そのやりとり自体がめちゃくちゃ面白いところではあるし、
ピアノ初心者ではなくてプロピアニストである点で、
本物の「初心者」ではないというのも面白くなっている点です。
ジャズ初心者ピアニスト(有技術者)というよみぃさんの立ち位置が、最高ですね!
2個目の動画、ミートたけしさんを失礼ながら存じ上げなかったけれども、
動画を見ていくとどうも綾戸智恵さんの関係者ですね。
(「おばはん」って言ってたので甥などの血縁者?今度調べようと思います)
動画は、結論としてよみぃさんとコラボしたら面白いだろう企画の提案という内容です。
よみぃさんの演奏や耳コピの技術に非常に的確な評価をなさっていて、さすがプロと言ったところ。
ガチのジャズのプロから専門的な指導を受けられるチャンスなので、よみぃさんにはぜひこの提案を受けてほしいなぁと思いました。
実は私も動画の耳コピだけでは限界があると思っていて、
ドラムやベース等の他の楽器と合わせると上達が早いだろうと。
もう、ミートたけしさんの言うことに完全同意です。
綾戸智恵さんと会えたら最高でしょうね。
もし叶ったら本当にうらやましいわ。
あと、ミートたけしさんが言ってたことでもう1個同じ意見のことがあって。
それはよみぃさんはジャズにたぶん転向しないということです。
プロピアニストと言っても彼はあくまでYouTuber、
彼のアイデンティティはたぶんYouTubeにあると思います。
だから今はジャズに興味を持ったとしても、ジャズを本気でやるというよりは、
「YouTuberとしてスベらない持ちネタとしてのジャズナンバーを持つ」のが、
よみぃさんにとって最適な目標になると思います。
そのYouTuberとしてのアイデンティティにもきちんと配慮してくれそうなところが、ミートたけしさんの提案の魅力的なところでしょうか。
ジャズに興味がある人にとっても、ジャズには全然興味がないけどよみぃさんのことが好きな人にとっても、音楽が好きな人であれば誰でも楽しむことができる濃厚で学びの多い企画になるんじゃないかと期待大です。
ぜひともコラボが実現してほしいと思っています!!!
☆カバー画像はこちら↓










