祇園御霊会(祇園祭)の始まり

平安時代、疫病がたびたび猛威を振るい

人々を苦しめます。原因は怨霊の祟りで
あると信じられ、恐れられていました。

怨霊の鎮魂のために御霊神社も建立
されましたが祟りは治まりません。
貞観5年(863年)には、朝廷が怨霊を慰める
御霊会を神泉苑(禁苑:天皇のための庭園)
で執り行いますが、さらに地震などの
天変地異も発生します。

不安な社会情勢が続く貞観11年
(869年)、祇園社から
神輿3基を神泉苑に送り
御霊会を執り行なったところ
怨霊の祟りを治めることに大成功!


こちらより↓ 抜粋させていただきました。



この869年、災厄を鎮めるために

祇園社(四条祇園の八坂神社)から

神泉苑に神輿を三基送り

"御霊会"を取り行ったのが

元祇園・梛神社さんと同じ"三月朔日"

ならば、神泉苑の御霊会と梛神社さんの

行事は同じ時になりますね。



場所的には、神泉苑あたりと

祇園八坂神社とは距離があるように

思いますが、実は神泉苑と

祇園・八坂神社の本殿下の池?(青龍が居る)

の地下水は繋がっているそうなんですよ滝汗


京都市内は地下水が今もとても豊富で

歩いていて目視は出来ませんが

"水"の流れのエネルギーを感じるので、

なぜか癒されるのですニコニコ




左上の肌色★が神泉苑。

右端に八坂神社。そして八坂神社の

前の四条通りを西に行くと梛神社。

さらに西の端には、松尾大社があります。




気になったのが、"三月朔日"

古代中国、大陸の方では旧暦の

三月の最初の"巳"の日に

川など水辺に行って禊ぎをして

厄、穢れを祓うことをしたそうです。

謂わゆる"上巳の節句"

="桃の節句"  "雛祭り"の

原型ですね。


"桃は百"(もも)

"白の一(始まり)


そして余談ですが大陸の西、

崑崙山脈の主であり

神仙の女仙を統べる女神は

"西王母"


彼女は牛頭天王と同じく、最初は疫病や

刑罰をつかさどる存在だったのが、やがて

"不老不死の薬(霊丹妙薬)

一つ食すと寿命がのびる桃(蟠桃

を有する、長寿の女神としても信仰

されるようになったそうです。

西王母は三本足の烏、天の川の織姫(七夕)

とも関係があります。




なぜ"巳(蛇)"なのか?

蛇は龍と同じで陰陽でみると"陰"(地)

であり、巳=み=水(陰)ですね。

蛇は脱皮を繰り返し成長し、冬に冬眠して

春にはまた活動を再開します。


生まれ変わる不思議な力を持つ蛇と

生命の源であり、全てを洗い流す水の力に

昔の人はあやかろうとしたんでしょうね。



さらにですが滝汗

旧暦の3月3日、沖縄では"桃の節句"

ではなく"浜下り"(はまうり)という

行事があるのですトロピカルカクテル



浜下り由来(蛇婿入り)

『カマンタ(大なべの蓋)を地面に置いて、

その下でアカマター(蛇の一種)が7回

孵化すると人をだますので、カマンタは

地面に置かないで、木にさげなさいね』

と言われていた。


ところが、ある女がアカマターにだまされて

しまった。アカマターが人に化けて、赤い

ティーサージ(手拭)をかぶり女のもとへ

来るのを隣の人が見て、「ねえ、あなたたちに

来る人を、あなたは男と思っているのですか」

と聞くと、女は「はいそうです。

私の恋人だもの、男ですよ」と言ったので、

「あれは人間ではないよ」と教えてあげた。

すると、「どうして、そういうことを

言うのですか」と言うので、「あなたは

たくさんのウー(芭蕉)を紡いであるので、

男が来たら針にウーを通して頭に刺し、

あとでそのウーをたどってみなさい。

そうすると行き先がわかるはずだから」

と言われた。


その通りにすると、ウーバーラ(芭籠=

芭蕉の糸を入れる竹のカゴ)に一杯

紡いであったウーは、アカマターのガマに

全部ひっぱられていたんだって。


ガマの中では人間に化けたアカマターが、
「わたしは人間の女を妊娠させたよ」と
自慢していると、別のアカマターが
「なあ、人間というものは物知りだから
ダメになるよ」というので、「それなら、
どうしておろすことができるのか」と聞くと、
「(旧暦)3月3日に海の砂を踏むと、
サラサラとおりてしまうよ」と話していた。

それを聞いた女は、(旧暦)3月3日に
海へ行き砂を踏むと、たくさんの
アカマターの子がおりてきていたんだって。
それから、(旧暦)3月3日は浜下りを
するようになった。

沖縄市文化財調査報告書第26集
『むかしばなしⅠ』2002年沖縄市教育委員会より



地域によって細かい部分は異なりますが

古事記にある、三輪山の大物主神(蛇神)と

活玉依姫のお話し→糸を相手に付けて

正体を探る苧環(おだまき)型の

説話と似ていますね真顔




思わぬところで話しが脱線しましたが

滝汗 武信稲荷さんに続きます。