「違法ではないが不適切」
今年の流行語大賞の候補が現れましたね。
舛添都知事の公私混同の金銭感覚が物議をかもしています。
色々と聞いていると、本当に政治資金規正法などはザル法のようです。
一昨年に話題となった号泣県議とは違い、舛添さんは法律の知識も豊富で賢いようですね。
違法にはならないとの確信を持って堂々と公私混同を行っていたものと思われます。
ま、「違法ではないが、不適切」ということになるのは目に見えていました。
しかし一般人の感覚から言って、これで一件落着となっては何ともすっきりしません。
少なくとも人格、品性は都知事にはふさわしくないと思います。
今後の都議会や都民の糾弾を見守りたいと思います。
さて、この言葉を聞いて思い出させれることがあります。
ここ一年ほどの横綱白鵬のふるまいです。
立ち合いでの変化や「猫だまし」の奇策など、横綱にふさわしくないとの声が多く上がっています。
「かちあげ」なども、本来は相手の胸にいくものですが、相手の顔に横から肘をうちこむ、まるでプロレスのエルボースタンプのような危険な技を行っています。厳密にルール違反とはいえませんし、技に名前をつけるとすれば「かちあげ」としか言いようがありませんが、相撲では使ってほしくない危険な行為です。
私も長年の相撲ファンとしては、いかがなものかと思います。
大横綱、名横綱と言われた大鵬、北の湖、千代の富士、貴乃花、古くは双葉山にはこのようなことは見られませんでした。
このようなことをしないと勝てないということは、それは横綱をやめる、すなわち引退をしなければならないということです。
このような意見に対して「ルール違反ではないから構わない」との反論もあります。
そのような方々にはこの言葉「違法ではないが不適切」の言葉を噛みしめてもらいたいと思います。
最近、違法でなければ問題ないといった風潮が強くなってきたような気がします。
「勝つためには何をしてもいい」というのでは尊敬されません。
営業で言えば、「売るためには何をしてもいい」というのでは、信頼を得られず長期的な目で見れば損をすることになると思います。
ルールを守るのは最低限の要件です。品性のある活動をしてこそ一流と言えるでしょう。
今回の都知事の件で脚光を浴びたこの言葉「違法ではないが不適切」の意味を今一度噛みしめたいものです。