営業が受注や売り上げの目標を達成することはもちろん最重要ですが、それと同様に重要なのはその見込みを正確に把握することです。
単に期末に締めてみたら目標を達成していた、というのでは優秀な営業とは言えません。当然期初から期中の間に何度も報告を求められることはみなさん経験されているはずです。これはその見込みに基づいて生産計画や仕入れ計画や資金繰りを考えなくてはいけないからです。
低い見込みを出しておいて最後に目標を達成すると商品・製品の仕入れや生産の予定が狂いお客様にご迷惑をおかけするかもしれません。また資金繰りも困ります。
ちょっと売れてるセールスで「自分は一流のセールスだ」と思いっている人にもこれが全然なっていない人を多く見かけます。
ぜひとも改めてほしいものです。
とはいえ何の根拠もない、勘と経験による見込みではいけません。特に管理職になっても相変わらずそのようなことでは会社に迷惑をかけます。
その見込み作成の考え方として、コミット・チャレンジ・ストレッチの考え方があります。
前回にご紹介した簡単な説明を再掲します。
コミット (Commit 約束) : その期に確実に見込める案件や数字
チャレンジ (Challenge 挑戦) : 確実ではないがその期にある程度見込める案件や数字
ストレッチ (Stretch 拡張) : ほとんど期待はできないが条件がそろえばその期に見込める案件や数字
しかし、この言葉だけを使って何の根拠もなく見込みを作成したり、ハッパをかけたりするのを良くみかけます。前回書いた東芝の社長もこのケースでしょう。
これらを決めるには論理的な根拠が必要です。
これこそが「営業は科学だ!」なのです。
今まで、阻害要因(四つの不)、購買性向、キーパーソンなどについて説明してきました。
簡単に言えば、これらの要因のどこまで解決できて、まだ何が残っているのか、によってコミット、チャレンジ、ストレッチを定義します。
この定義づけは製品や市場などによってまちまちになるので、一律にこの式や法則にあてはめろ、とは言えません。徐々に自社の状況に応じた修正を加えて作り上げていくことになります。
とはいえ、それではピンとこないでしょうから、次回はひとつのサンプルを紹介することにします。
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