前回「丁寧な説明」???を書いてから2週間以上経ちました。
どのような説明がされるのかと注視していましたが、結局何も改善されていないという印象です。
相変わらず必要論を唱えているだけのようです。
昨日も国会に参考人が何人か呼ばれていましたが、元外交官の評論家や政治学者などは現在の国際情勢からこの法案が必要だと言っていました。
どうも論点がわかっていないのか、あるいはあえて無視しているのでしょうか。
別の参考人の若手の憲法学者の言ったことにはその通りだと思います。必要があるかないかは憲法改正の議論を行うべきということです。
政府のやり方は、相手の意見を踏まえより良いものを考え出そうとするディスカッションでもなければ、自分の意見の正当性を述べるディベートにもなっていません。
私が「意見の異なる人とのコミュニケーション」(2014-05-01)で書いたものにはどれも当てはまりません。相手とコミュニケーションを取ろうとしているようには残念ながら見えません。
にも拘わらず安倍首相は「国民の理解は進んだ」と言って採決しようとしています。
この「理解が進んだ」と判断する根拠はどこから来たのでしょうか?世論調査などでは8割以上が説明不足と出ているのに。
安倍首相の根拠なき断言はこれまでに何度もありました。例えば東京オリンピック誘致の際に放射能漏れ問題を「アンダー・コントロール」と言ってみたり。
この根拠なき断言によって自分自身の信頼が落ちていくということに気がついていないのでしょうか。
しかし自民党の中でもこれではいけないと思う人もいるであろうに、まったく声が上がりません。
歴史の授業で習った昭和初期の戦争にまっしぐらに向っていった時代と類似してきたような気がするのは私だけではないようです。
この法案の善悪よりも今の流れ自体が何やら恐ろしい時代の幕開けとなりそうで心配です。