水は低きに流れ、情報は高きに流れる | 営業は科学だ!  Welcome to the Science of Sales

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私がまだ若い頃、会社で業績をバンバン上げ凄い勢いで出世し、新規事業の立ち上げを任されたエリートの方がいました。
私は親しくしてはいませんでしたが、何回かお会いしたことがあります。

タイトルの「水は低きに流れ、情報は高きに流れる」はその人の言葉です。

よく「金持ちにお金が集まる」とか「お金がお金を呼ぶ」とか言いますよね。
それ以上に「情報は情報を呼ぶ」ということです。

そのエリートの人はエリート臭がプンプンしていてあまり好きなタイプではなかったのですが、この言葉については鮮明に覚えています。
そしてその後の自分の経験からも、この言葉は真実だと思います。

私の経験です。
ある業界でのまだ多くの人が知らない情報を手に入れました。
それをその業界のあるお客様にお話しました。
すると「でも、うちの会社ではこれこれが違うから、それは当てはまらない。」とか仰います。
その次には別のお客様に元々の情報と最初に話したお客様のコメントを交えてお話をします。
するとそのお客様はまた別のコメントをされます。
このような感じで数社のお客様を回りました。そして最初のお客様に戻ります。
他のお客様から頂いたコメントを交えてお話をします。
すると今度は「いやぁ、この短い期間にそれだけの情報をよく集めたねぇ。」と感心していただきました。

中学生の頃の化学の実験でこんなのがありませんでしたか。
水溶液の中に小さな結晶を糸でつるして入れておくと結晶が大きくなっていくというのを。
ちょうどあんな感じです。
情報の水溶液に核となるものを入れるとどんどんと大きな情報の結晶ができていくのです。

グルメの人なんてのもこんな感じなんじゃないでしょうか。

私はこれに味をしめて、その後この方法をよく使いました。

ポイントは二つです。

一つ目は、結晶の核となるような他の人がもっていないユニークな情報を手にいれることに努力することです。
これについては前回に述べました。

二つ目は、そのようなユニークな情報を持っているということを広く知らしめることです。
よく情報を出し惜しみする人がいますが、私の経験から言うと情報を出して損をするよりも情報が集まって来て得をする方が勝ります。
特にお客様にはどんどん情報をGiveしましょう。
私ももちろん一部には裏切られたこともありました。アイデアを「パクられた」だけで契約をいただけなかった経験もあります。
でもその他のお客様で得たものも含めてトータルに考えるとプラスの方が圧倒的に大きかったですね。

「情報裕福」になるか「情報貧乏」になるかは心がけ次第だと思いますよ。