前にも書きましたが、私は新しい営業部門を担当すると「1人当たりの売上を3年で2倍にする」と宣言します。
そして営業日報を廃止します。
売上を2倍にするには、案件の保有数、成約の確度、そして活動のスピードの効率をあげることです。
残念ながら長年の管理者の経験から、提出された営業日報をいくら読んでもこれらが把握てきたためしはありません。
極端な言い方をすれば、この3項目以外のこと、たとえば営業が何時間働いたとか、今日はどこへ行ったとか、そんなことには関心はないです。
そのような営業日報をいくら読んでも、営業に対して適切な指示やガイドが出せません。
またこの後で言及する売上予測にも何の役にも立ちません。
しかも営業日報を書く為に営業は外回りから帰って来てから残業をすることになります。
健康管理やモチベーションの維持の点から見ればマイナスの要素ですよね。
だいたい、小学生の夏休みの宿題の絵日記のように、大の大人が毎日のことを書き綴って提出する必要などあるのでしょうか。中学生になればもうそんな宿題は出ないでしょ。
私が営業課長や営業部長や支店長を集めて行う営業会議でも、この営業日報的な行動の報告しかできない管理職がいます。
それでは戦略も立てられませんし、見込みも作れません。
管理職でも今自部門が持っている案件の数を答えられない、その内最終段階にある案件がどれかを答えられない、重要な案件の確度を根拠をもって答えられない、といった人がいます。ですから上位管理者である私に対して要望も出せません。
営業日報では把握できないのです。
必要なのは案件の状態です。
それでは何をすればいいのでしょうか。
まず案件の棚卸をしてください。
全てはそこから始まります。