オープンクエスチョン(Open Question 開いた質問)とクローズドクエスチョン(Closed Question 閉じた質問)についてお話しましょう。
簡単に言うと、オープンクエスチョンとはYes/Noで答えることが出来ない質問。
それに対してクローズドクエスチョンとはYes/Noで答えることが出来る質問です。
英語では、5W1H (What, Who, When, Where, Why, How)の質問がオープンクエスチョン。
Do you ~? とか Are you ~? とかがクローズドクエスチョンとなります。
違いは何かと言うと、オープンクエスチョンは、話を広げる、拡散させるような答えを導き出します。
クローズドクエスチョンは、話をまとめる、収束させるような効果があります。
たとえば、「昨日見た映画はどんなでしたか?」というのがオープンクエスチョンです。
これに対しての答えは予想がつきません。また話がどんどん広がっていく可能性があります。しかし、話の苦手な方やあまり興味のない話題だと答えに窮します。もしあまり興味がわかなかった映画だと「別に」といった答えで終わってしまうことがあります。
「昨日見た映画は面白かったですか?」というのがクローズドクエスチョンです。
この場合は答えてもらえないということは少なく、一般的に「ええ、面白かったです。」か「いや、面白くなかったです。」のどちらかは答えてもらえます。その後さらに理由などを答えてくれることもありますが、これだけで答えが終わってしまうこともあります。
傾聴の際の質問もこの特性をうまく利用して使い分けます。
あまり多弁でない方がまだ口が重い時にオープンクエスチョンをしても、相手は回答に窮してしまい会話が続きません。こういう時には興味のあることについてのクローズドクエスチョンをして、とりあえず相手の口が開くように仕向けます。前にも書きましたが、人間は話し出すとだんだんと話続けるものです。
しかしいつまでもクローズドクエスチョンを続けていると、押しつけがましい印象をもたれてしまい会話を拒むようになる危険があります。ですからある程度相手が話し出したら、オープンクエスチョンを織り交ぜるようにします。
自分からお話される相手でしたら、クローズドクエスチョンでなく相槌やオープンクエスチョンで話がどんどん発展していきます。
しかしこのような方はえてして話題が豊富で話が拡散していきます。
雑談だけならそれでいいのですが、営業として必要なことを聞き出すためにはそれでは困ります。そういう時にはクローズドクエスチョンを交えて、話題を特定化するようにしていきます。
まとめると、相手の口が重い時や会話が途切れるような時は相手の関心のあることに対してクローズドクエスチョンを行う。
相手が話し出したら、自由に気持ち良く話していただくためにオープンクエスチョンを行う。
話が散漫になったり、あまりにも違う方向にいくようならクローズドクエスチョンを行う。
このような感じで質問しながら会話をはずませ、かつ必要なことを聞き出してください。
私のお勧めのテレビ番組に「新婚さん! いらっしゃい」があります。司会の桂文枝のトークをこのオープン/クローズドクエスチョンの点から観察するとなかなか為になりますよ。