本好きの下剋上 女神の化身⑮グレーティアの決意 素材採集ピクニック | 私のみてる世界。

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日々思ったコトやら感じたコトやら。
だらだらと不定期に書いていくつもりです。
まあ主に漫画・アニメについてで、自分用の覚書な最近ですが。

 

ユーディット「グレーティアも名捧げをしたいようで、

土の日の採集に同行したいそうです」

グレーティアの家族は処刑を免れ、

名捧げの必要はなくなったはず。

護衛騎士が複数揃ってるので、お話しましょう。

 

ユーディットグレーティアはマインの一つ上。

もちょっと上だと思ってた、ユーディット幼かったのか。諸々納得。

マインの成績向上委員会の影響を受け仲の良い学年。

ユーディットの後ろに微妙に隠れながらおどおどする姿は貴族には珍しい。

グレーティアは青緑の瞳、灰色の髪を背で一つに三つ編みにし、目立たないようにしている。

でも年の割に発育が良く、胸元に視線が向かってしまう。

14歳くらいかな?巨乳さんがちらほら出てくる年代ですね。

内気で引っ込み思案だと聞いていた通り、指先は小刻みに震えている。

「わたくしの名を受けてくださいませ」

「……わたくしは庇護者が欲しいのです」

旧ヴェローニカの子供達の後ろ盾になってくれる貴族なんていないよね…

「わたくしには今しかないのです」

グレーティアは盗聴防止の魔術具を出してきた。

「わたくしの家庭の事情はあまり他の方に知られたくないのです」

リヒャルダに指示されブリュンヒルデが安全性をチェックして渡す。

マインが触れる物に神経質になっている側近達が

毒の有無やおかしな魔法陣が組み込まれていないか確認できるようになってきた。

 

それは確かに盗聴防止の魔術具なしには口にできない衝撃的な告白だった。

「わたくしは……神殿の子なのです」

「青色巫女と青色神官の間に生まれた

神殿の子だそうです」

粛清が起こって神殿が魔力不足になるより前の、まだ青色神官や巫女が多かった時代の話。

「神殿にいる以上結婚はできません」

生母はそれぞれの実家に戻ってから結婚したい、と言ったが、貴族でもない青色巫女が何を言っているのか、と却下。

即座に生母は実家に連れ戻され、醜聞を隠すために実家の離れに隔離。

「それ以後、父である青色神官とは

一度も会ったことがないと聞いています」

 グレーティアは離れで生まれて洗礼式まで育った。

妊娠せずに神殿にいる方が自由で幸せだった、

という生母の愚痴を聞きながら。

神殿にいれば実家からの援助に加えて、領主からの補金、神事で各地を回れば青色巫女としてちやほやされて金銭や物品贈られた。

側仕えは自分の命令に忠実な灰色だった。

離れでは実家からの監視が派遣された。

「わたくしが宿るまでは愛する殿方もいて

とても幸せだったそうです」

そして、粛清、貴族が不足したことでグレーティアは魔力量を調べた結果、離れから出されて政略結婚のために生母の兄とその第一夫人を両親として洗礼式を受けた。

しかし両親兄弟に可愛がられることはなく、

生母のような醜態を起こさぬよう言われ続け、

成長し始めてからは早熟な体をからかわれ、陰でいじめられてきた。

 ……実子と変わらないくらいに気を配ってくれるお母様って本当にすごいね。

エルヴィーラはどこの子かもわからぬマインに、

部屋を整え、洗礼式の衣装をいくつも作り、上級貴族の娘として教育にも気を配ってくれた。

可愛がられていないと思ったことはないし、

兄様達にいじめられたこともない。

領主の養女になるから、ということを差し引いても、

可愛がられていると思う。

外にさえ出れば「神殿の子」と言われることはない。

政略結婚だとしても、親子ほどの年の差があっても構わない。

その思いの中で出てきた「名捧げの強要」

わたくしにとって

神々の救いの手だったのです。

あの家族とは縁が切れて、

自分で自分の主が選べる貴重な機会でした。

神殿長であり、孤児達に慈悲を施す

エーレンフェストの聖女ローゼマイン様ならば、

神殿の子と言われてきたわたくしの素性を知っても

特別な感情を持たずに受け入れてくださると思ったのです」

自分の能力不足も、内向きの仕事をメインにすることをマインが了承したのでとても安心していた。

「けれど、わたくしの両親は処刑を免れてしまいました。

粛清で処刑されていれば、

わたくしは悲しい顔を見せながら

名を捧げることができたのに、と思ったのです」

家族が粛清を逃れたことに喜ぶ子供達と一緒に笑顔を見せながら、

グレーティアは一人だけ絶望を感じていた。

グレーティアの父は処刑は免れてもおそらく実行犯で重罪人。

「重罪を犯した者の娘を娶る方がいるでしょうか?」

家族の扱いを少しでも良くするための政略結婚の結果なんてしたらどんな扱いを受けるか。

「名捧げをすると生死は主に握られ、

主が落ちぶれる時は共に落ちることになります。

ヴェローニカ様が失脚したようにわたくしが同じ道を歩まないという保証はないのです。

わたくしが庇護者として足りないこともあるのですよ」

何だか自分が過大評価されているような気がした。

しかしグレーティアも側仕え見習え。

ローデリヒやユーディットから情報収集していた。

平民である専属楽師や専属料理人の処遇にさえ注意を払っている。

ローデリヒが家族と接触しないように手を回している。

「わたくしは自分の選択に

誤りはないと確信しています」

「家族の目がない今しかないのです。

わたくし、誰にも嫁がずに

一生仕えるように、と命じられても受け入れます。

むしろ、望むところです。

どうかわたくしの名を受けてくださいませ

本当に後がない、切迫した感情が伝わって来る。

「わたくしも一度は名を受ける覚悟をしました。

グレーティアにそれだけの覚悟があるのでしたら、

名を受けましょう」

ふわっとグレーティアが微笑んだ。

グレーティアが俯かずにこうして笑っていられるように主として努力しなければダメだな、と思った。

 いつか父親出てくるかな…

だってエーレンフェストの神殿でしょ?

あり得なくはないよね、シキコーザみたいな形ででててもおもしろいな…

グレーティアはともかく父親の方は気付きそう。


マティアスの効率的な良い素材最終の仕方。

弱らせた後魔力で染めた実を食わせ巨大化させるw

成功するかな?

レオノーレ「ヴィルフリート様とシャルロッテ様は

どれだけの護衛騎士をお貸しくださいますか?」

「お姉様はどれだけの護衛騎士を寮に残すのですか?」

ローゼマイン様の護衛騎士は全員同行する予定です。

主であるローゼマイン様がご一緒ですから

「……初耳ですよ、レオノーレ」

「マティアスの説明を聞いて決めましたから、わたくしも初めて言いました

ローゼマインに同行してもらい、実を染める間

シュツェーリエの盾を張ってもらいたい

主を使う(笑)

護衛騎士の分散とかは良くないもんね。

ユレーヴェの採集の時は実に月の光が届かなくなるから盾が張れず失敗しましたね。

祝福も必要かもしれないし、

長時間盾を使い、採集場所の回復をすればマインの魔力も減ってくれる。

「お姉様の盾の中で採集ができるのでしたら、

わたくしも同行しようかしら?」

「うむ。私も行くとしよう」

実を染めるだけでも上等な素材になるのならと。

盾がある安全圏で採集ができて、

欲しいだけ採集しても祝福で採集場所が回復するということで、

一年生を除く寮内の全員で採集に向かうことになった。

多いなww

騎獣が作れず、調合の実技も始まっていない一年生が羨ましそうにこちらを見ている。

レッサーバスになら乗せれるけどね、

「私はもう騎獣が作れるようになりました。

護衛騎士ですし、どうか連れて行ってください!」

 置いて行かれてたまるか、と言わんばかりのテオドール。

本当にユーディットにそっくりだ。

騎銃作れるようになってるのすごいじゃない!

 お姉さんらしい顔でユーディットがお留守番を勧める(笑)

ユーディットが置いて行かれる立場ならば、涙目で「連れて行って」と訴えるのに、と笑いながら許可を出す。

「騎士見習いの人数が必要ですからね。

テオドールも同行させましょう」

「恐れ入ります」

 テオドールがホッとしたようにわたしに礼を述べた後、ちょっと得意そうに笑った。

 

 

同行者が決定したので騎士見習いたちが詰めた作戦会議。

フィリーネがポンと手を打った。

お弁当を準備いたしましょう、ローゼマイン様。

採集場所は雪がなくて暖かいので

ローゼマイン様の盾があれば、

ゆっくりとお弁当を食べることができます」

シャルロッテ「まぁ、素敵」

シャルロッテの側仕えたちがうきうき。

「わたくし、キッシュをいただきたいです」

「温かいお茶も準備しなくてはなりませんね、シャルロッテ様」

「ミートパイもいいですね」

「あら、サンドイッチの方が食べやすいのではなくて?」

「うっ、私もお弁当を準備させるぞ!」

負けじとヴィルフリートもピクニックへ参加表明。

それを聞いてどんどんと参加人数が増えていく。

まるで寮の皆で行く遠足みたいだ。

 一年生の顔がとても恨めしそうなものになってきた。

「お姉様は料理人に何を準備させますか?」

 ……お弁当といったらおにぎりだよね。

お米は作らないんですかマイン様。

 

数人の騎士見習い達が突っ込んで魔獣をある程度駆逐。

レッサーバスには皆のお弁当が詰まっている。

タイガネーメの木の周辺にシュツェーリアの盾を出して採集の開始。

側に控えている護衛はテオドール。

生きてる実に反発されながら染める…懐かしいねえ。

三つの実を染めて少し疲れたので、

マインはレッサーバスの中で休憩。

ユレーヴェを使ってちょっと丈夫になったからといって無理をすれば、体調が崩れるのは間違いない。

ただ、魔力の圧縮を少なくして、薄く広げるようにするようになってから、体調がちょっと良くなっている気がする。

 ……そういえば、魔力を溜めこみすぎると体に良くないって、かなり昔に言われたことがあったっけ。

 これで体調の良いままに貴族院生活を終えることができればいいな。

明るい日差しの中、柔らかいレッサーバスの椅子を少し倒して読書。

なかなか優雅な休日の過ごし方である。

名捧げを望む者達の魔石は何とか手に入ったし、

皆でワイワイと騒ぎながら食べたお弁当もおいしかった。

 楽しい土の日だった。

 

ひえええ…平穏…………