私の仕事からの帰宅は22時半ごろとなる。

どうしてだか、夜遅くまで出歩くのは嫌いなのだが、早く帰れる仕事がなかったのだ。仕方がない。

そうして昨夜も、通勤電車を3本乗り継いで帰っていた。

その2本目の電車が乗換駅に到着する時の車内アナウンスが。

 

通常、停車駅をお知らせするアナウンスだけなのだが、その日はそれに加えて

「皆様、お疲れさまでした。」

と加わった。

 

うん、このアナウンスたまに遭遇する。

乗車してもらったことへのお礼もかねているのだろう。

実際、乗車お疲れ様なのか、お仕事お疲れ様なのかはわからないが、「ご乗車」と限定していないので、聞き手はどちらともとれる。仕事だけには限らないかもしれない。

たいへんなことを担っている人はたくさんいるから。

私も、お仕事お疲れ様と人に労ってもらってるようで、この一言に遭遇した日は少しうれしくなる。

 

ところがその日のアナウンスは、それでは終わらなかった。

「ただいま外の気温は6度。」

 

今から寒いところに出るから気を付けてくださいね、と言われているようだ。

なんだこれ、親切。

 

アナウンスはそれで終わりではなかった。

「明日の予想気温は・・・・」

 

えええ?そこまで行く?

ちょっとびっくりしたので、細かいところまで覚えてないが、明日もよい一日でありますように、良き人お過ごしくださいと言われているように聞こえた。

そしてアナウンスは「お気をつけてお帰りください。」で締めくくられた。

 

いやもう。

どの車掌さんだよ。

すんごく癒されたよ。

なんだかね。

夜遅く働いているとね。

ほんとにこれだけでも癒されるのよ。

やるな、JR。

 

もうすっごくうれしかったね。

改札で今の車掌さんにお礼言ってくればよかったと後から思った。

1分に満たない時間だったけど。

 

きっときっとこのアナウンスに癒されている人は私だけじゃない。

それで、きっときっとこのアナウンスを行っているこの人は、絶対幸せな人生になる。

断言する。

 

ありがとうありがとう。

 

優しい世界を広げてくれる人がいる。