毎年恒例となっているぽっちゃん拉致イベント。

ただの予防接種なんだけど


警戒心の強いぽっちゃんを拉致してキャリーに閉じ込めて病院へ連れて行くのはやはり一大イベントなのである。


今年もそうして難なく終わらせるつもりだったのだが




うん、拉致までは無事に終わったんだよ。


病院へ行くと、歳も歳だからなのか、エコーを取られて血液検査までされて、結局予防接種はできなかった。

数値があまりよろしくないんだと。



ぽっちゃんは去年より1キロも体重が減っていた。

甲状腺の数値が上がっているせいもあるし、歯肉炎のせいもあるし、とにかく痩せちゃった。


一応元気なんだけど。私の目からは。


お医者さんには甲状腺治療を勧められたけど

即答できなかった。


だって


ぽっちゃんはキャリーバッグも病院も、病院へ行く道道も他人も嫌いだもん。

今まで年1回で済んでいたものが、毎月2回も嫌な思いをしなきゃいけないのだ。


命を繋ぐためとはいえ、果たしてぽっちゃんはそれを選ぶだろうか。


昨年の春に下痢になった時も薬を全く飲まずに終わったぽっちゃん。

投薬生活ができる可能性は限りなく低くて試しに6日分だけ薬をもらってきてみた。





ぽっちゃんにとって一番の幸せってなんだろう?






おそらくは


もう病院へ行くことはない。






余生は静かに

彼女の好きなものを食べて

好きなように暮らせれば良いと



彼女をみて思う。