【私の中に私ではない私がいた】

ちょっと思い出したんだけどね。
 
あれは高校一年の時

授業は国語で

その日は古典の授業だった。

何の出典だったか覚えてないが、とにかく何かの古典の文章を朗読しろと先生が生徒を当てて読ませていた。

ちょうど私の隣の男子生徒が当たって

誰も古典なんてすらすら読めるわけない。

普通の現代国語の文章だって、時々詰まるのに。

想像どおり、つまりにつまって、教室が笑いに包まれて、

そしたら先生が

「隣で笑っている岡林さん、次。」

と私を指した。

立ち上がって、教科書を読み始めたんだけど

私も自分も絶対つまると思ってたし、詰まってみんなとヘラッと笑おうと思ってたんだよね。



読み始めて間も無く案の定

あ、文章に引っかかる(さあ、笑うぞ?)

そう思った瞬間

 
 
私の中でなんか

「私」が入れ替わったかのように

つまりそうになったところを軽々と超えて

そのまま詰まることなく

すらすらと

淀みなく

完璧に最後まで読み上げた。

国語の先生が「おー!」という顔で私を見つめていたのと、教室中も「おーっ!」というどよめきがあったのと

でもその時一番驚いたのは私自身で

多分、目をまんまるくさせていたに違いなかった。
 
私絶対家で猛勉強したと思われたに違いないけど
古典なんて勉強する気にもなれんよ😅
 
 
 
  
 
いまだに不思議に思う。
 
 
 
 
 あれ、なんやったんやろ。
 
 
 
 
たぶん、私どこかで
平安を生きてたことがあったに違いない(文章を読めるくらいの地位だったってことかな)。

でもあれは一回こっきりで

特に俳句が得意だとか

その後の古典も得意だとか

そんなことも一切ないのでした🤣