ここは、CAFE クレッセント。

今日もなにやら騒動の気配が………



「ましゅたー♪ひいくんき……た?」
「じゅー♪すいくんき………あ"」



翔(若い翔)と雅紀に手を引かれた緋色と翡翠がカフェのドアを開けると同時に、いつもなら元気に御挨拶するところを途中で何かを見て口ごもりました。

緋色はキョトンとした顔ですが、翡翠が明らかに不機嫌モードな顔つきです。



「お、来たな。緋色翡翠」
「……え"?マスター?その子?」
「ちょっと潤くん!!隠し子?!」
「俺に隠し子なんか居るかよ!何でそうなるんだよっ!」



4人を迎えた潤の足元に、緋色や翡翠と同じくらいか少し小さい子供の姿があったのです。しっかりと潤の足に纏わりつくようにして潤のズボンを握り、こちらの様子を窺っています。



「親戚の子供なんどけどさ、ちょっと訳アリで預かる事になって。ほら、琥珀。みんなに挨拶は?」
「こーちゃ、しゅ」



その子は潤に促され、にぱっと笑顔を見せながら挨拶をすると再び潤の足に纏わりついていました。



「親戚?潤くんに似てる感じするよね」
「うん、眉毛の辺りが(笑)」
「おい翔むかっ大きなお世話だ」
「あはは、ごめん」



潤や雅紀達は楽しげに話していますが、その足元ではなにやら不穏な空気が。



「こーちゃ?」
「……こーちゃむかっ
「ひーちゃ♡あいたかっの♪」
「うーん(-""-;)どして?こーちゃ、ここ?」
「こーちゃ……ひいくんはすいくんのっ!」
「やーのっ!こーちゃのっ!」
「がう~むかっむかっむかっ



いつの間にか翡翠が緋色を、ぎゅっとしっかり抱き込んで威嚇モードです。

どうやら……これは何かがありそうです。

琥珀と呼ばれたその子と、緋色と翡翠はどういう関係なのでしょうか?



「………ここって、マジで保育園にすんの?」
「琥珀は今日一時的に預かってるだけだ。姉貴が面倒見るって」
「いっそ潤くんが面倒見ちゃえば?涼介くんと(笑)」
「………そういう訳にもいかないだろ」
「え?マスター、もしかしてちょっと本気で考えてた?」
「…………何か他人な気がしないんだよ、琥珀の事。涼介にも懐いてるしな」



………さて、この先いったいどうなるのでしょうか?

それは、神のみぞ……いえ、天使のみぞ知るヒミツ天使