霞ヶ関の官庁街にたむろした居酒屋タクシーがいなくなって、閑散とした一時期があったが、いまはどうだ!



自民総裁選から、新首相による解散、総選挙に至る一連の行事で、官僚たちも忙しいのか、以前に勝るタクシーの深夜行列だ。そして前と同じように、なぜか個人タクシーが多い。



たまたま私の乗った運転手によると、それらの個人タクシーは、例の居酒屋タクシーとは違い、新しくコネをつくろうと狙っている、新顔だという。



では、居酒屋タクシーは姿を消したのか? と聞くと、運転手は苦笑いして、「彼らがあんなことくらいで、いなくなるわけがないじゃないですか!」という。聞けば、日比谷公園の周辺が、たまり場になっているという。



彼の言によると、役人はいっとき、亀のように首をすくめているだけで、時間が過ぎれば、またなじみの車に乗るのだという。あるいはなじみより、サービスのいい車であれば、それに乗り換える。



たとえば、運転手は、休日にその役人の家族にサービスすることもあるらしい。アッシータクシーだ。これなら違反にならないし、役人も大喜びだという。



役人はどんな時代でも、必ず裏口をつくっている。私が現役の編集長時代、部下が某警察署の刑事から難クセをつけられ、逮捕すると脅された。それを解決しようとしたら、酒の席を要求された。



大衆的な立ち飲みの赤提灯なら、許されるのだという。ところが当日行ってみたら「赤ちょうちん」という名のりっぱな店だった! こんなごまかしが、警察でも横行していたのだ。いつの時代も、役人への監視の目をゆるめられないぞ。