「異能力をもつ人間に見せることが成功の近道だ」と、ある僧侶に教えられた。「櫻井さんは当たり前の顔をしているので、もう少しなにかで、特徴を出したほうがいい」というのだ。


たしかにそれはいえる。テレビに出て人気をえた人は、全員そうだ。この寒いのに、真っ裸で出ているお笑い芸人もいる。江原啓之はいかにもスピリチュアリストらしく、常に和服だ。

細木数子は「あんたは死ぬ」などと予言し、いかにも異能力があるかに見せた。


この僧侶は、日本のお坊さんが頭をつるつるに剃ったのも、異能力がありげに見せるためだったという。女帝の孝謙天皇の寵を一身に集めた弓削道鏡も、この手を使った。


でも実は、私はなるべく目立たない人間でありたいと思う。それも高尚な考え方ではなく、レストランなどで女性と一緒にいても、「何者か?」と疑われないですむという、卑小な考え方による(笑)。


なにしろ女学の神様は、いろいろな女性とつき合わねばならないので、目立ちたくない。それこそ和服を着たり、ひげを蓄えたりすれば、一発で注目されてしまう。


その点、テレビや他のマスコミに出て、注目されたいという人間は、常識なんか捨てなくてはなるまい。いわば第2の人格をつくらなければならないからだ。


もしあなたが、本当の自分と異なる第2の人格をもてるなら、思いきって有名人になるのを狙って、テレビに挑戦するといいと思う。

江戸川乱歩の「怪人二十面相」がもし現在いるとすれば、間違いなくテレビの大スターになれそうだ。