象牙を買わなければ密猟を止めることが出来る。
密猟がなくなれば象を絶滅から救うことが出来る。
日本にもまだまだたくさん象牙が売られています。
あなたは殺すほう?それとも救うほう?
~ここからはナショナルジオグラフィックニュース より
転載です~
是非一読してみて下さい。
2014.6.17
ケニアで最も愛されていたゾウの1頭サタオ(Satao)が
命を奪われた。巨大な牙を得ることが目的だった。
専門家たちは“とてつもない”損失だと嘆いている。
非営利団体(NPO)のトサボ・トラスト(Tsavo Trust)
によれば、サタオはトサボ・イースト国立公園で毒矢
に倒れた。
矢を放ったのは密猟者で、サタオが苦しみながら
息絶えるまで待ち、象牙を得るために顔を切断した
という。
トサボ・トラストは一帯の野生生物と地域社会を
守るために活動している。
密猟者たちはサタオの巨大な牙に魅せられていた。
NPOワイルドライフダイレクト(WildlifeDirect)に所属し、
ケニアで野生生物の保護に取り組むポーラ・カフンブ
(Paula Kahumbu)氏は、「巨大な牙を持つゾウが残って
いる国はおそらく世界中でケニアだけだろう」と話す。
「サタオのような動物がいなくなることはケニアにとって
大きな損失だ。あの場所の名物として多くの観光客を
引き付けていた」。
トサボ・トラストは次のような声明を発表している。
「本当に残念なことだが、サタオが密猟者の毒矢に
倒れ、死亡したことを確認した。
はるか遠くの国に象牙を供給し、底なしとも思える
欲望を満たすことが目的のようだ」。
「はるかかなたの国の誰かが棚に飾る小物のために、
尊い命が失われた」。
サタオはとても目立つため、特別な保護を受けていた。
それでも、守ることができなかった。
トサボ・トラストとケニア野生生物公社はこの18カ月、
空と陸からサタオの動きを追っていた。トサボ・トラスト
によれば、「生前、サタオの巨大な牙は空からでも容易
に確認できた」という。
サタオは通常、4頭のオスとともに、予測可能な狭い
範囲で行動していた。ところが最近、大雨に見舞われ
たため、餌を求めて国立公園の境界あたりまで遠出していた。
この付近は密猟が盛んなことで知られ、特に毒矢の使用が
目立つ。
◆密猟の代償
1930~1940年代、アフリカ大陸には500万頭ほどの
アフリカゾウがいただろうと推測されているが、現在は
47万2000~69万程度まで減少している可能性が高い。
国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストでは絶滅危惧II類に
指定されている。
自然保護団体の見積もりでは、毎年3万~3万8000頭の
ゾウが象牙を得るために密猟されている。象牙の主な
行き先は中国やタイといったアジアの消費国だ。
ケニアには有名なゾウを守ってきた歴史がある。
カフンブ氏は、「ケニアの初代大統領ジョモ・ケニヤッタは
力強いメッセージを伝えている。巨大な牙を持つ
アハメド(Ahmed)というゾウを大統領の権限で保護した
のだ」と話す。
「2人の武装した護衛が24時間体制で付いていたため、
アハメドは長生きした。ウフル・ケニヤッタ大統領も
これにならうべきだ」。
「こうしたゾウを守ることができなければ、アフリカの
巨大な牙の遺伝子は永遠に失われてしまう」。
~以上、転載終了~