前回の話はコチラ↑
(ま……マジで勘弁して………)
嫌な予感というのは9割当たるもので、前夜は夜中の2時近くまで、そして翌朝は5時過ぎから壁の向こうでギシギシゴソゴソ。お陰で3時間くらいしかマトモに眠れなかった。
何て祭りだったっけ?とにかくこの衣装が可憐な秋田の祭り。浴衣姿の夏川結衣と見に行けるなら死んでもいい。
「あっ、充電器忘れとぉよっ!充電器っ!」
「早よして!◯◯と◯◯は◯◯先生と先に出てっ!」
朝6時。
ボロい板一枚のドアの向こうを行き来する音は丸聞こえ。
おまけに板張りの廊下を踏む震動がモロに伝わって来て二度寝どころではなく、諦めてテレビのスイッチを入れるオレ。
昨日は秋田のどこかで祭りがあったのか、画面に映る踊り手さん達が異常に可愛い。
うるさいだけの喧嘩祭りは大嫌いだが、こういう女性っぽい祭りって風情があっていいな。
(……ったく、朝からうるせぇな~💢)
学生の合宿か何かとかち合ってしまったのか、おそらくあのデカい娘達はバスケかバレーの選手達なんだろうな。
しかし、何でまたわざわざ秋田まで来てるんだろ?引率者がいるって事は大会でもやってんのか?
ガサゴソガサゴソと行き来する音は7時過ぎまで続き、隣の駐車場から聞こえるエンジン音を境に静寂は戻って来た。
今日はいよいよ青森入りする予定だが、この体調じゃちょっと不安だな。小一時間ほど二度寝して9時過ぎに出発するか?今日は移動距離も大したこと無いだろうし。
(アカン、完全に目が覚めてもうた。もおおお~っ💢)
「あの~、ちょっとお伺いしますが」
「はい、駐輪場ですか?」
出発して15分後くらいだろうか。突如目の前に現れたヘンテコドームに人だかりが出来ているのを見て、思わずそこにいた誘導員に声をかけるオレ。
「あ、いや、今日は何かやってるんですか?ココ」
「あー、はい。バレーボールの全国大会ですねー」
「あ!それでか~、ナルホド…」
「えっ?」
「あ、いやいや。実は、さっきまでいた宿でそれらしき学生さん達と一緒だったもんで……随分賑やかでした笑」
「ああ~~~……お察しします笑笑。あれ?大阪からですか??これからどちら?」
「はい、これから青森に向かいます」
「いやー、このバイクで?凄いなぁ……あ、今日は雨がキツくなると思いますんで気を付けて下さいよー」
(マジか?超の付く寝不足に加えて、また雨の中を……ツイてねぇよなぁ、ホント…………でもま、遂に青森かぁ……長かったなぁ……)
約40年振りの青森
まだあるかな~
あの場所
つーか、あの娘達ってJKかと思ってたらJCだったらしいわ。育ち盛りにも程があるぞ。