特に書くことがないので、雑記でも

主症状のめまいはあるが、それでも日々軽くなったりぶり返したりを繰り返しながら、よくなっているように思える

最小限の「胃薬」でめまいが軽快しているのもあるだろうが、それよりも睡眠・運動・栄養・断酒などの生理的アプローチの重要さを身に染みて感じる

 

しみじみと掲題の「認知行動療法などの心理療法が精神科で使われにくい」ことを実感している

そしてそれにはちゃんと理由があり、端的に言うと心理療法は「コスパが悪すぎる」からだ

 

認知行動療法は、書籍を読むとなかなかイケているアプローチのように思える、しかし保険診療でやっているところは東京でも少なく、田舎の県ともなればそもそも公立私立どちらもゼロというところも珍しくない

日本に上陸してから何十年も経っているのに、だ

 

まず、認知行動療法に限らず、心理療法というのはセラピスト・治療者の腕が非常に重要だ

臨床心理士・公認心理師の資格を取っただけではどうにもならない、というのもある

次に、治療者が優秀でも患者がその気ではないと全く効果がなく、相性の問題もある

しばしばカウンセラーを転々とする患者がいるのは、きっとそこに原因があるのだろう

 

次に、心理療法の治療者には構造的な弱点があり、それは「治療が長引けば長引くほど治療者は儲かる」ということだ

整体やマッサージは「定期的なメンテナンス」ということでそれを正当化しているが、カウンセリングにその根拠はどうだろうか?

更に、「本当は先生は私に治って欲しくないんじゃないんですか?」みたいな患者の質問に、ちゃんと返せないといけない

「私が治らなければ先生は儲かりますけど、私のお金は無くなる一方です。先生、私はいつまで通えばいいんですか?」みたいな、逆恨みめいた質問にどうやって答えるのだろうか?

 

 

その点、「心理的アプローチと生理的アプローチ」でも書いたが、生理的アプローチはコストが相対的に低いし、治療者の力量に左右されにくい

そういう点で井原裕氏が提唱するような「薬飲むなら完全断酒」「1日7000歩」「1日7時間・週50時間睡眠・セブンイレブン(23時就床7時起床)」を徹底させるような、あるいは藤川徳美氏のように「高タンパク低糖質」「1日プロテイン20g×2」「必要に応じてナイアシンアミド3000mg+ビタミンC3000mg+etc.」のような栄養療法であれば、どこでも誰でも低いハードルでできる

そうでなくても、投薬なら誰でも(?)可能だ、やり過ぎると「薬の自動販売機」という僭称を頂戴する羽目になるが

 

発病前も、3~4月の発病直後も、貪るように心理学や精神療法や精神医学の本や情報を読み漁ったのだが、今は心理学や精神医学にまったく関心がなくなってしまった

「あぁ、自分にはあんまり意味ないんだな」というのが今の実感である

どれだけ心理学の本を読んでも、生理的アプローチには劣後する、私の場合の感覚だが

 

心理療法が効果的なのは、むしろ幼少期に親に虐待を受けていたとか、性的被害を受けたとかの心の傷が遠因になっている場合の方じゃないのだろうか?

闘病記などを読んでいても、どうもその幼少期に遠因があるタイプの方が、心理療法は効果的なのでは?と思う

 

そう考えると、禅僧を参考にして内的な苦悶・煩悶は不問として「外相整えば内相則ち整う」と100年以上前に喝破した森田正馬氏の慧眼はすさまじい

 

もっとも、現代社会は身体性を軽視して、どんどん頭や(それが存在するかどうかもわからない)心へのアプローチ重視しているから、この生理的アプローチの重要さに気づけただけでも、発病には意味があったのだと思う

 

追伸:境界性のようなパーソナリティ障害だと心理療法を根気よくやっていくくらいしか治療方法がなく、むしろカウンセリングの主戦場はそちらなのではないだろうか。もっとも、こちらもクライエントに病識があり、積極的に治療に参加するというのが絶対条件だったりする

 

追伸:スマートウォッチで睡眠時間や深さを測っているのだが、金属製の「かっさ」を使って寝る前に十数分側頭部や後頭部をマッサージすると、私の場合はなかなか効果的でした