なるほど納得！　他人と比べない、こだわりなき心とは

この世というのはありとあらゆる二極で成り立っています。

たとえば仕事であれば、役職や地位が高い、イコール、身分が高い。思考さんはそう判断する場合があります。自分がその立場であれば、私は偉いとか。逆に相手がその立場であれば、私は身分が低い。意見が言えないとか。

この時点で、自分と相手、つまり、自分と他人とを分け隔てています。そして、立場が上か下か。

さらに深く掘り下げていくと、賃金が上か下か。その相手と比べたりします。また、その職場自体の賃金が、他の職場と比べて高いか安いか。良いか悪いか。上か下か。そんな感じで色々と区別します。

そこで、自分は劣っているとか優れているとか、偉いとか偉くないとか分け隔てるというわけです。

思考さんの大いなる特徴です。

しかし本来、自分という存在は重要且つ偉大な存在です。他者と比べようもない存在です。なぜならすべては一つだからです。

この世のありとあらゆる二極自体、実は思考さんが勝手にそう判断してるに過ぎません。

この世の常識、ルール、秩序を守るために、ある程度の妥協も必要ですが、心までこだわる必要もありません。

たとえば職場で、ある身分の高い人に、「この仕事を今週中に終わらせなさい」と言われたとします。しかしもう一方で同じくらい身分の高い人に、「その仕事はゆっくりやるといいよ。三か月くらいかけていいよ」と言われたら大変です。

「あの人にはこう言われました。でもこの人にはこう言われました。私は一体どうすればいいのですか。どっちの言葉を信じればいいのですか」と思考さんは混乱してしまいます。それを双方に面と向かって突っかかってみたところで、その二人の対立を促し、また、自分の立場もどこか安定しないわけです。

結局、「自分で考えろということか」と判断し、散々悩んだ結果、とりあえず頑張って今週中に終わらせるようにする。そんな風に思考さんが考え行動しますが、逆の意見も頭にチラつき、どうもスッキリしない一週間だったりするわけです。

それは、考えるから生じます。しかし人は考える生き物です。なのでどうしようもありません。

仕事というのはそういうものだと割り切り、黙々と淡々とこなし、心は朗らかに保つのが身体にも精神にも良いわけです。

リラックスが健康の秘訣です。

脳で考える以上、この世のありとあらゆるものが二極で成り立っている以上、考えれば考えるほど二極が細分化されていくのは当然のことです。

なので、いかに単純に考えるか。

しかしながら、すでに大いに悩んでいる問題を単純に考えようとしても、なかなか難しいものです。

そこで発想の転換が役に立ちます。

一体自分は何で悩んでいるのか、その時の問題をとりあえず観察してみます。

たとえば身分の低さで悩んでいるとします。身分が低いゆえに意見が言えず歯痒いとか。立場的に文句も言えずストレスだとか。

であれば、自分は偉いと思ってみるわけです。心でそうとらえるわけです。心は自由です。誰にも覗かれません。

己という存在は本来、重要且つ偉大なる存在です。そしてありとあらゆる二極は本来、一つでもあります。

なので、その職場を離れれば、上も下もなく、みんな平等であるとすぐに分かります。

たとえば賃金の安さで悩んでいたとしても同じように、その職場を離れれば、高いも安いもなく、みんな平等なわけです。ただ、どこかに所属した時点で、他と比べた場合に、高いか安いかが生じるというわけです。しかしその判断すら、思考さんによるものなので、本来こだわりようがないわけです。

といった感じの平穏な心持ちで、淡々と仕事をするわけです。

さらに、思考さんが判断している、問題であったり困ったことというのも同じように、本来、こだわりようがありません。それは思考さんがそう判断しているに過ぎないからです。

いいや、それは違う！と思考さんが判断したとしても、じゃあ、万人にそれを問うてみなよというもう一人の自分の声掛け一つでハッとすることもあります。

もしかしたら自分の悩みは万人からすればちっぽけな悩みかもしれません。

しかしその一方で、本来、重要且つ偉大なる存在である己の悩みでもあります。

自分がそれは「大きい」と言い切るならば、万人が何と言おうと「大きい」のも確かです。

しかしながら本来、「大きい」も「小さい」もこだわりようがないという観点に立つならば、それを「小さい」とか、「限りなく小さい」とか、「無いに等しいくらい極小である」と言い切ることも可能なのです。

そしてこの世というのも本来こだわりようがなく、実は今という現実（現象世界）は、過去の己の想念の結果の世界に過ぎないので、これからの現実というのは、「今」や「これから」の己の想念の結果次第でもあります。

すなわち、問題や困ったことがあっても、「それは問題じゃない」とか、「それは困ったことじゃない」と言い切り、問題視しないことで、現実的に明らかに問題や困ったことが消えてしまう。不思議なことや奇跡が起こってたちまち解決してしまう。何事も無かったかのように何でもない状態になってしまう。といったことが、十分に起こり得るというわけです。

というわけで、人生とは結局は自分次第でもあります。

こだわるもよし。こだわらないもよし。

あの世に行けばもうそこは天国です。

泣いても笑っても帰る時は来ます。しかもそれは、いつ何時か分からないのです。

分からないから死ぬのは怖いのです。でも、それを考えたって分からないのはどうしようもないので仕方ないのです。

せっかくなので愉しく生きていきましょう。

なんでもいいさ。自由でいいさ。みんなみんな自由でいいのさ。そんな感じで朗らかに。

それでは今日も一日良い一日を。

感謝、感謝です。