これが選挙違反なら、労組の選挙活動はどうなのか？

徳田毅代議士とは面識はあるが、所属政党も異なる上、具体的な事実関係がいまだ明らかになっていないため、本件についてコメントすべき立場にはない。また、公選法違反という違法行為を擁護するつもりもない。しかし、大きな違和感を拭い去ることはできない。これが選挙違反なら、労組の選挙活動はどうなのか？



僕自身、自陣営の運動員が別の運動員2名に対し、3万4千円の報酬を支払ったことが「運動員買収」とされ、肝を冷やした経験がある。今回の徳洲会グループの件は、それとは規模も内容も比較にならないほどのものだが、いわば徳洲会グループの経営側が総力を挙げて選挙活動を行ったものであることは間違いないだろう。だとすれば、多くの民主党候補者の選挙活動に総力を挙げて取り組んだ連合をはじめとする労組の選挙活動はどうなのか。

今回の事件では、公益性のある医療法人や社会福祉法人の職員が動員されたことも問題視されているようだが、であれば自治労や日教組という、より公益性の高い公務員労組による選挙活動はどうなのか。

東京地検特捜部の強制捜査である以上、1人の国会議員の政治生命にも関わる案件である。であるならば、僕も1人の国民として、労組の選挙活動と比較してみても国民が十分に納得のできる公平公正な捜査と事実解明を望みたい。