この世界は俺には残酷すぎて。Karte.110 | 嵐-大宮妄想小説-大宮に恋して。

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サクラコ

Karte.110

BL要素含みます


 
 
俺の身 体が 絶 頂を 迎えた瞬間と同時に首筋に鋭い痛みが走って小さい頃に埋め込まれたほんの小さなICチップが砕けベ ッドに落ちて俺の 精 液 に触れ溶けていった。
そしてその首 筋 からは一雫の血 液 が滴る。

首筋には智の犬歯が奥深く突 き 刺 さっていて
俺は智の腹部に向けて自分の 欲 を吐 き出し続けていた。
 
 
 
 
 
和「さと…………っ……し」

 
 
薄れゆく視界の中で
そっと抜 かれた智の犬歯
そこから更に滴る 赤 い 血 を智は何度も何度も 舐 めながらその傷口に甘い 口 づけを堕としながらも 果 てて間もない俺の 身 体 を智は優しく 揺 る。



智「ごめんな、首、痛かっただろ」
和「ううん…………平気だよ」

そう言いながらまだ形を保ったままの智の 塊 はさっきとはまるで違って優しく滑らかに俺の 中 を 彷徨うように 動 き続ける。



智「俺達………………番になれたんだな」
和「うん」

智「和、わかるのか?」
和「うん、わかるよ。智の…………いつもより優しくて、温かくて、気 持ちいいから またこのまま 溶 けてしまいそう」

智「じゃあ………っ………また 溶 けちまえよ」
和「うん………ぁっ…………そこ、またっ…………イ ッちゃうから」

智「何度でも、どうぞ」
和「ねえ………っ………智」

智「ん?」







和「今度は一緒に………………溶 けよう?」
智「そうだな、俺たちもう………………番だしな」

智の 甘 い吐 息 が俺の耳を掠めて
俺は智の首にしがみついた。
智は俺の 腰 を持ち上げ 下 から何 度 も突 き 上げながら俺達は 舌 を 絡 めて 甘い 口 づけをしながら「番」となって初めて同時にその時を迎え
………………溶 けた。

俺の中で規則正しくト クト クと 脈 を打ちながら 吐 き出される智の 温 かな モ ノ を感じる度に俺の 狂 った性 的 欲 求 が静かに消えていくのかわかる。

もう二度と感じる事のないその
………………異 常 な欲 求。

その代わりに俺の心の全てを纏うのは今横で俺を力強く抱きしめてくれる愛しき智のことばかり。






………………ああ、
俺は

智に救われたんだね。














この残酷な世界から。


和「智…………あり、がと、ぅ」
智「和」

和「俺を、この残酷な世界から、………救ってくれて」












………………ありがとう。



最後の言葉を言えずに俺はそのまま智の腕の中で
………………記憶を飛ばした。