雨降る君に、キスの花束を 64 | 嵐-大宮妄想小説-大宮に恋して。

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サクラコ

64.


BL要素含みます




触れるか触れないかの
………………翔の優しい抱擁。



翔「ずっと好きだった、智くんの事」
智「ああ」


儚げな声で、翔は囁いた。

翔「あれからも、ずっとずっと………………好きだったんだよ」
智「ああ」




和也の視界がゆっくりと霞む。
歯を食いしばり溢れ出そうな涙を必死で堪える。


和也よりも遥かに長い間、叶わないと知りながらも智を想い続けてきた
翔の智への………………儚い愛。




………………翔さん、ごめんね。
でも、智だけは………………智だけは。


………………ぽたっ


和也の頬に流れ落ちる一雫の涙。
和也は下を向き、そっとその涙を拭い去った。

………………泣いたら、駄目なんだ。

もう泣かないって、智のそばで笑って生きていくって
俺は決めたんだから。




翔「二回目だね、智君に振られるの」
智「………………そうなるかもな」

翔「もう、そうだよ」


そう言うと、翔は優しく触れていた智の身体から離れ
智の手をそっと握ると

手の甲に優しく口づけをした。


智「翔ちゃ………………」
翔「これからも仲間としてよろしくね、智君」



そして、その翔の手は和也に向けて差し出された。


翔「和也も、よろしくね」
和也「………………はい」


手を握った和也は、力強く翔に引き寄せられた。

和也「しょ、翔さん?」
翔「智君を少しでも傷つけたら容赦無く奪いに行くから、覚悟してね」


和也「は、はい」
翔「智君のこと………………守ってあげてね」

和也「………………はい」
翔「約束だからね」


俺は智のおかげで
こんなにも素敵な人に巡り会えたんだね。


………………ありがとう、智。
あの日、俺に手を差し伸べてくれて。

助けてくれて
………………ありがとう。


翔は和也の肩をポンっと叩き、笑って仕事に戻っていた。


………………翔さんありがとう。
絶対には智の手を離したりしません。

俺、幸せになります。

智と………………絶対に。