先日いらした、動物愛護団体ちばわんの代表の扇田さんが、ちょっと久しぶりにあった文福を見て、「文福、白くなっちゃったね~」と言っていました。
扇田さんは、さくらの里山科が開設する前、およそ13年前に文福を保健所から救出して、さくらの里山科に連れてきてくれた方です。
しかも実は、4年前までは、文福のユニットで、非常勤介護職員として勤めていたんです。
だから13年前から4年前までの9年間、文福をずーっと見てきて、それからはたまにしか会っていないという状況なのです。
そんな人が、文福が白くなったと実感しているのですから、それはもう間違いのないことでしょう。
そこで、今の文福と昔の文福の写真を比べてみることにしました。
6月半ばに撮影した文福です。だから推定14~15歳です。
12年前、ホームが開設した年に撮影した文福です。
だから推定2~3歳です。
確かに白くなっています。
特に、鼻の周りなど、全然違います。
これが老いるということなんですね…
でも老いるのは悪いことばかりじゃありません。
おそらく耳も遠くなっているためでしょうが、あまり周囲の音や動きを気にしなくなりました。
以前なら熟睡していても、部屋に職員が入ったらすぐに気が付いて跳び起きたのですが、
今では近くまで寄っても全く気付かず爆睡しています。
以前なら、ユニットの玄関が開いたら、目ざとく気が付いて、離れた場所にいても玄関に向かっていましたが、
今は玄関が開いたのに気づかない場合もあります。
その分、のんびり穏やかに過ごせています。
もちろん逆に、歳をとることで神経質になった部分や、頑固になった部分もあるのですが、
トータルで見て、落ち着きを増し、穏やかに過ごす時間が増えたと感じます。
何よりも、白くなった文福の顔や体が愛おしいです。
この感覚は、犬を飼っている人なら誰でもわかりますよね。
無邪気な子犬の可愛らしさも、成犬の逞しさやパワフルな様子も、老犬の白く穏やかになった姿も、すべて同じように愛おしく感じますよね。
いずれ大喜のように、文福も寝たきり状態になるかもしれません。
それでも、大喜に感じたのと同じように、愛おしく感じることでしょう。
どんな状態になっても、私たちは文福が愛おしいのです。