ツンデレのクロ姫 | さくらの里山科公式ブログ ご入居者様とワンちゃん、猫ちゃん

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全国初!全国唯一!ペットと一緒に入居できる特別養護老人ホーム
ホームで暮らすワンちゃん、猫ちゃんの日々を綴ってます
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住所 横須賀市太田和5-86-1
電話 046-857-6333

GW中は予約投稿となります。

 

施設長の若山三千彦が書く猫のエッセイです。

 

クロ姫は、8年前にホームにやってきた保護猫です。

 

今年推定14歳になります。

 

 

もともとは、典型的なツンデレ、いや、少しツンが強いツンデレで、

 

高い4段重ねのケージの天井の上に陣取って、じっと人間たちを見下ろしていました。

 

なかなか人には寄って来ませんでした。

 

もちろんご飯の時などは下界に下りてきます。

 

そんな時には、稀に人の脚にスリスリしたり、さらに稀には撫でさせてくれたりしますが、基本はなかなか触れない猫でした。

 

それが10歳を過ぎた頃でしょうか。

 

だんだん人恋しくなってきたようでした。

 

そしていつしか、あるご入居者様のお部屋で一緒に暮らすようになりました。

 

職員には相変わらずツンですが、そのご入居者様にはデレが当たり前になったんです。

 

そのご入居者様が昨年、ご逝去されてしまいました。

 

その後は、別のご入居者様の部屋で暮らすようになり、その方とも段々いい関係になってきたかなと思った矢先、

 

先月、その方もご逝去されてしまいました。

 

現在、クロ姫は、誰もいない部屋で1匹で過ごしています。

 

もちろん、近いうちに、新しいご入居者様との生活を試す予定ですが。

 

さらにもちろん、ユニットの職員達が頻繁に様子を見に行っていますので、決して一人ぼっちではありませんが。

 

私も、クロ姫が1匹で過ごすようになってからは、できるだけ毎日会いに行くようにしています。

 

元から、時々ご入居者様のお部屋に行ってクロ姫に声をかけ、稀には撫でることもできていたのですが、今のクロ姫は、すぐに撫でられます。

 

やっぱりツンデレのクロ姫でも寂しいのでしょうね。

 

クロ姫んお部屋訪問を3日間続けると、4日目には、可愛らしく「にゃあ」と鳴いて出迎えてくれました。

 

 

クロ姫は滅多に鳴かないんですよ。

 

本当に嬉しい時か、本気で怒っている時ぐらいです。声を出すのは。

 

5日目には、私が部屋の扉を開くと、鳴きながら立ち上がって迎えてくれました。

 

そしてなんと、翌週には、扉の所まで迎えに来てくれたんです。

 

とても嬉しいのと同時に、少しだけ寂しくも感じました。

 

クロ姫も歳をとったんだなと感じたからです。

 

それでも、こうしてクロ姫が心を開いてくれたのは嬉しい限りです。

 

クロ姫が新しいパートナー(ご入居者様)との暮らしを始めてからも、できるだけ毎日会いに行こうと心に誓いました。