前の記事からの続きです。
前の記事で、パブリックスペース、セミパブリックスペースについて考えてみました。
ご入居者様の生活には、セミパブリックスペースが重要という話です。
では、ワンコにとってはどうでしょうか?
文福にとって、居室の中に置かれたケージが、プライベートスペースです。
このケージです。
これが文福のお家=プライベートスペースです。
一方で、この部屋はプライベートスペースとは認識していないと思います。
長年この部屋にあるケージで寝ているのに、不思議なような気がしますが、実は不思議じゃないんです。
ミックにとっては、飼い主さんのご入居者様と一緒に暮らすお部屋がプライベートスペースです。
でも文福にとっての飼い主はユニットの職員達です。
そして全てのご入居者様が家族です。
だから、ケージがある部屋が特別な空間ではないんですよね、きっと。
部屋もリビングも、文福にとってはセミパブリックスペースです。
セミパブリックスペース・ファーストステージですね。
家族と一緒に過ごす大切な場所です。
ここが、文福達の大切な家族の空間です。
そして、ユニットの玄関前のホールから、1階まで、合わせてセミパブリックスペース・セカンドステージだと思います。
文福にとっては、施設長や事務職員さん達、ユニットの家族に続く、第2の家族、いわば親戚やご近所の人達と交流できる貴重な場所です。
そして、建物の外がパブリックスペースですね。
このセミパブリックスペースのとらえ方は、文福とミックで違いがあるように、1人1人のワンコによって異なると思います。
それはワンズの様子を見ていればわかります。
大喜にとっては、ユニットのリビングがプライベートスペースです。
大喜は、リビングにベッドがあり、リビングがお家なんですよ。
そして、ユニットの外は、いきなりセミパブリックスペース・サードステージっていう感じですね。
パブリックスペースのように完全に外ではありませんが、大喜にとってユニットの外は、あまり馴染んでいない、でも施設長などと交流するのは嬉しい、という空間です。
ワンコやニャンコにとって、どこがセミパブリックスペースなのかと考えてみるのも、けっこう面白いですよ。