新国立劇場賛助会員向けの舞台稽古見学会、バレエはシーズンに2回あるのが通例で、今シーズンは最後のふたつの演目、「ラ・バヤデール」と「アラジン」です。吉例、吉田都監督のご挨拶もありましたが、わりとラフなお姿で、メイクもあまり気合の入った感じではなかったかも~、でもお素敵でした。

 

会場に行くまでどのキャストが出て来るかはわからないのですが、今回はニキヤが柴山紗帆さん、ソロルが速水渉悟さん、ガムザッティが木村優里さんの、新鋭感あふれる組でした。柴山さんと木村さんは5年前も同じ役を踊っていて、速水さんは初役デビューでした。

 

今をときめく速水さんに、若く美しいプリマ2人でしたが、今日はゲネプロということもあってか、淡々と端正に進む舞台でした。回を重ねると、きっともっと華やかさが出てくるのではないかと思います。サポートのミスもちょっとあったので、気を取られたりしたのかな…。

 

石山蓮さんが黄金の神像デビュー、フォルムが整ってきれいだったです、雰囲気もかわいかった、金ピカだったけど。終幕の3人のヴァリエーションもデビュー組、花形悠月、山本涼杏、吉田朱里。楽しみにしていたトリオなんですが、大変よかったでした。花形さんは芸術家肌のバレリーナさんではないかと思うのですが、雰囲気が素晴らしくて、テクニックは超余裕。山本さんのキュートなパワー感に、貫禄のスタイル美を見せた吉田さんと、まとめて見られて幸せ。

 

賛助会員になって、舞台稽古見学会に参加できて楽しみなのですが、今や何通りも主演キャストを用意できる新国、ゲネプロだけ見て、本公演は見なかったという場合もあるんですよね。ゲネはゲネ、であくまでも本番とは違うので、ゲネの印象で感想を語るのは違うと思うのですが、ある程度は仕方ないことなのかしら。

 

見学会の場合、ふだんはオペラしか見ない会員が来ていたり、あと、それ以外の招待枠(地元の方?という話を聞いたことも)もあって、普段の公演とは違う雰囲気になります。今日は、そういうちょっとアウェイな客席を味方にはしづらかったのかな、今まで見たなかでもかなりおとなしく終わった見学会でした。