新国立劇場のドン・キホーテ、今回この演目になったのはこのコンビがいるから!だよね、の米沢唯さんと速水渉悟さんの組み合わせは、金曜日のマチネを見ました。

 

ファーストキャストの組、出てくるどなたもがやっぱり流石、で素晴らしかったです。なかでも嬉しかったのが、エスパーダの木下嘉人さんと、街の踊り子の奥田花純さんのコンビ、2人の辞書に隙という文字はない、みたいな踊り。花純さんがイイ女キャラクターに参入してきて、嫉妬する表現も無駄に迫力がありまして、役どころが拡がりそうな予感が。

 

吉田朱里さんの森の女王も期待どおりでした。朱里さんのライン、一番いいところにすっと入るのがホントに魅力です。至宝キューピッドの五月女遥さんと、身長も芸風も違いますけど、ダンスの喜びは共通なのですよね。

 

開幕前から大注目で、それ以上の舞台を作った米沢唯・速水渉悟組。超絶技巧が無駄のない、とても上品で美しいかたちなのですよね。速水さん、前はパワー型と思っていたのですが、軽く力みのない踊りに変化していて驚きました。ふたりの雰囲気も、ほっこり系な共通点があってお似合いでした。なのですが、踊りのテンポ感がちょっとずれるというか、音楽をとるポイントが微妙に合わないように見えまして、そのへんの相性はどうなのかな?と思いました。リフトの見せ場が多い作品なので、タイミング的にわりと見ていてドキドキしたかも💦 

 

今回のドン・キホーテ、主役が5組で、まわりのキャストはだいたい3通り、まわりキャストのほうはほぼ見られたかなー。今、30代後半のダンサーさん達が最充実期を迎えていて、新国立劇場バレエ団は最盛期と言っていいのかも。そういう円熟組と、これからの若手組を、「わけた」キャスティングだったのが意外でしたが、どちらもよい舞台で楽しみました。

 

愛知県芸術劇場の引っ越し公演は、ゆりたか組を見に行くつもりでございます🥰