🔞右矢印BL妄想(櫻宮)











振り返ってみるとそこには




面白くなさそうな顔で立つ


『櫻井翔』の姿があった。









「っ、しょう・・・///」









翔は男の肩をグッと掴んで、





「悪いんだけどお兄さん。

俺のツレなんだ。コイツ」





そう言って笑顔を見せてる。








いや、これオレには分かる。





こういう笑い方の時の翔は



めちゃくちゃ怒ってる時だ。









「は? な、なんだお前。

後から来て割り込むなよ」


「後からって・・・いや、

聞こえてた?俺、ツレね?」


「だからなんだよ。先に

声掛けたのは俺の方だぞっ」


「あのなぁ。先とか後とか

関係なくないか?いいか?

俺はツレ。お前は赤の他人」


「うっ、うるせーんだよっ」








翔は、一見、穏やかに優しく



話してるように、見せている。





腹は立ててるんだろうけどね。








だけど、それが逆効果なのか、




男は段々、ヒートアップして



そろそろ掴みかかりそうな勢い。







これはちょっとヤバい・・・か。









「も、もういいよ、翔。

電車出ちゃうし、行こう」







男は、翔が何を言っても全然


噛み合ってないバカ野郎だし、



こんな男のためにせっかくの


旅行を台無しにもしたくない。







だからオレは男をスルーして



翔の背中をポンポンと叩いた。







男は翔よりもガタイが大きい。




これ以上、本格的なケンカに


なったりしたらかなり危険だ。






相手にしないのが一番の良策。




無視して立ち去った方がいい。









だけどオレの判断はどうやら



間違っていたようだった・・・。