※こちらBL表現がありますので

苦手な方はUターンをm(_ _)m











オレの中で全てが崩れたのは



きっと、あの夜だったと思う。










金糸雀での距離が近くなって、



このままじゃダメだと思った。





貴方に愛してもらえるのなら


やっぱり「二宮和也」として。



怪盗のオレなんかじゃなくて。





怪盗金糸雀は、いつか消える。



目的を果たせたら居なくなる。





昼の顔でこの想いを叶えたい。







「もしよろしければ今夜

一緒に飲みに行きませんか」





これ以上は近くなっちゃダメだ。



この人は『先生』に好意がある。





そう、このままこっちのオレで


貴方との関係を深めていきたい。




だから夜に会おうと思ったんだ。





そしてアルコールが入った上で


家に誘えば、ほぼ確定だろうと。



そういう関係になれるだろうと。





約束のその時間が近づくにつれ


オレの胸はドキドキと高鳴って。




だけどそんなふうに画策すると


やっぱりその通りにはいかない。



これは神様のイタズラなのかな。





こんなオレに、幸せになる資格



あるワケないと言われてるような。









・・・胸躍らせて




・・・ドキドキして







なのに、直前で逃げていった



幸せになれるハズだった時間。






悔しいとか、悲しいとか、色々。





胸の奥がぎゅっと切なくなって。







そんな気持ちのままいるなんて、



オレには出来なかったんだ・・・