※BL妄想につきご注意を。
「何なら繋がったままで
眠っちまうか?朝までさ?」
ガバッとオレに覆い被さって
ニヤリと口の端を上げる『翔』
やっぱりその顔も好きだなぁw
「でも刺激が強すぎない?
倒れちゃいそう。翔ちゃん」
「ぶっ、くっくっ。確かに」
ホントに不思議なんだよオレも。
最初はあんなに拒んでたのにさ。
どっちの翔ちゃんも好きなんて。
実は気が多いヤツだったのかな。
「あ、あのさ・・・『翔』は
翔ちゃんがオレに『好き』って
言っても・・・いいの・・・?」
「ん〜?・・・正直、複雑だな。
でもアイツは俺でもあるからな?
その想いが成就するなら、それは
きっとめでたいことなんだろうな」
「ごめんっ。変なこと聞いたっ」
オレの上で首を傾げてる『翔』に
なんだか『罪悪感』が込み上げる。
もし翔ちゃんが打ち明けてくれて
もし翔ちゃんと繋がれたとしたら、
この『翔』はもう必要なくなって
もしかしたら消滅するかもしれない。
そしてそれを『翔』も分かっている。
それなのにオレ・・・なんてバカっ
「・・・もう1回抱いていい?」
「っ、しょ、しょう・・・ッ///」
「大丈夫・・・俺は忘れないさ。
お前の温もりも。この唇も。瞳も。
それから吸い付くようなこの肌も」
「ん・・・あ・・・っ、しょうっ」
「そうそう、それからその声もな。
だから俺を呼べ、カズ。お前の声で
何度でも俺を呼んでくれよ・・・」
「しょう・・・しょうっ、好きっ」
「っ・・・カズ・・・愛してるっ」
「ッ///しょう・・・あ、ぁあッ///」
・・・オレも絶対に忘れないよ・・・
オレを愛するために生まれてくれた
そんな『翔』のこと絶対に忘れない。
アンタのおかげでオレは救われたよ。
ありがとう・・・ありがとう翔・・・
「愛してるっ・・・翔・・・っ!」
翔はオレが意識を手放すその時まで
何度も何度も『愛してる』と言って
何度も何度もキスをしてくれた・・・
ブルっと体が震え意識が朦朧として。
お腹に翔の温もりを感じて、オレは
そのまま意識を失って・・・直前に
翔の、優しい笑顔が見送ってくれた。
次に目を覚ました時にどうなるのか。
それはオレにだって分からないけど。
だけどオレには『翔』が付いてるから。
・・・だから怖くないんだ。