【注】こちらBL表現があります。

苦手な方はUターンをm(_ _)m











それから4日・・・




いよいよ決戦の日が来た。






「そろそろ予告時刻だ」


「・・・はい・・・っ」






金糸雀・・・覚悟しておけよ。



今日は全力でお前を捕まえる。







「気合いが入ってるな」





先輩は、フッと笑みを浮かべて



オレの肩をポンポン、と叩いた。







「・・・そう、ですね。

刑事としてのプライドを

守る戦いですから・・・」


「・・・プライド、か。

戦いには勝たなくちゃな」


「当然です。勝ちますっ」





オレが勝ったらお前とは暫く


離れ離れになるな、金糸雀。





もちろん手を抜いたりしない。



オレがお前に引導を渡してやる。





 

ギュッと拳を握ったその時、



美術館全体の明かりが落ちた。







「来たぞっ、金糸雀だっ」





暗闇の中、誰かの声が上がる。



辺りがザワザワと騒ぎ出した。






「入口正面に4時の方向っ」


「居たっ、金糸雀が居たぞ」





その方向に視線を移すと確かに



そこに金糸雀が立ち尽くしてた。








「戸惑ってるようだな」


「この真っ暗闇の中で

なぜ俺の姿が見えてる?」


「・・・サングラスだよ。

オレたちは全員、明かりが

消える前までサングラスを

掛けて暗さに慣れてたんだ」


「っ、サングラス・・・?

なるほど・・・やられたな」






いつまでも同じ手は食わない。




このサングラス作戦もお前の


先生の時の姿にヒントを得て


オレが思いついたんだけどな。




今回はお前の負けだ、金糸雀。







「A班っ退路を断てっ」


「はいっ」


「おーっ」


「B班C班はそのまま

金糸雀を取り囲むんだっ」


「よしっ」


「了解っ」






オレの指示で金糸雀を包囲して



ジリジリその距離を詰めていく。





さすがにこれは逃げられないぞ。







「観念しろ、金糸雀っ」


「はぁ。仕方がないな。

今日は俺の負け、かな?」





金糸雀はお手上げのポーズで



ふふっと余裕の笑みを見せる。





またお得意の白霧を出すのか?





それでも、この人数が相手じゃ


取り押さえられるのがオチだぞ。







「っ、全員、確保だーっ」


「おーっ」





金糸雀へ、一歩踏み出した瞬間、



バシュッと音がして霧が広がる。





今更そんなのはムダだ、金糸雀。




ここでタックルをしてしまえば


お前はここで終わるしかないさ。




もしオレたち全員を交わしても



全ての出入口には捜査員がいる。





お前にはもう、退路が無いんだ。