【注】こちらBL表現があります。

苦手な方はUターンをm(_ _)m











「本当に後悔してない?」







セミダブルのベッドに潜って



男2人でピッタリくっついて。






こうして金糸雀を抱いてると



それだけで幸せを感じられる。







・・・なんて贅沢な時間。









「なに、自信ないのか?」


「そうじゃないけど、ね」


「じゃないけど?なに?」


「俺なんかを選んだって

いいことないのにさ・・・

バカだよなぁ、と思って」








金糸雀は、そんなセリフを


吐くクセに、オレの腕に


すっぽりと体を委ねている。






まだ不安を感じているのか。




強がりで誤魔化してるのか。







ホントに素直じゃないけど、




そんなとこも可愛いんだよな。










「バカ・・・かもなぁ。

オレもお前も。だろ?」


「っ、俺は別に・・・」


「いいよ。今のお前が

どういうつもりでもオレの

気持ちは変わらないから。

言ったろ?愛してるって」







その顎を救って瞳を見つめる。






水分で潤んだ薄茶色の・・・






お前の瞳も言ってるけどな。




オレのことを愛してるって。









「・・・もの好きだよね」


「ぶっ・・・ふはははっ

もの好き、か。そうかな」








お前のその瞳に見つめられたら



誰もがお前の魅力に捕らわれる。






きっと『男』も『女』も、ない。







道端に咲いた可憐な花のように。




眩い程の光を放つ宝石のように。





誰もが視線を奪われて虜になる。






それをお前は分かってないんだ。










「お前がいてくれるなら

もの好きでも何でもいいよ。

だから、頼むからオレの

傍に居てくれ・・・金糸雀」








こうして過ごすようになって



それほど日は経ってないのに




ギュッと抱き込んだ体はもう



オレの腕にしっかり馴染んでる。








この温もりを手放すなんてこと



今のオレには考えられない・・・








これほど愛おしいと、




これほど大切だと、






そう思える相手は初めてなんだ。