【注】こちらBL表現があります。

苦手な方はUターンをm(_ _)m












滾りきった熱を吐き出して




ようやく少しは落ち着いた。








サッ、とティッシュを取り



手指を拭うオレに金糸雀は、





「な、何で・・・?」






のそりと上体を起こして



何か不満そうな顔を寄こす。








「気持ちよかったろ?」


「そうだけど・・・っ」


「何?だけど、何だよ」


「これで終わりなの?」







・・・と思ったら今度は




途端に泣きそうな顔をする。








「可愛すぎるだろお前」







意外にもコイツはこんなに



分かりやすいヤツだったか。







そう思うとやっぱり、




オレの胸の中を愛しさが



いっぱいに埋め尽くしていく。








「珈琲。朝になるって

言ったハズだよな、オレ」


「・・・えっ・・・?」







再び金糸雀に覆い被さって



シーツへとその体を沈めた。








「覚悟が足んねぇよお前。

まだ寝かせるつもりないし」


「っ、あ、ああ。そう///」


「お前がここにいる限り

明日の休日は確定だしな?」


「俺専門の特殊班・・・」


「そういうこと。だから

お前が動かなければオレが

緊急招集されることもない。

時間はまだ、たっぷりある」


「俺の体・・・持つかなw」


「無理にでも付き合わせる。

責任取ってもらわないとな」


「ふふっ///とんだドSだね」


「・・・お前の前だけだろ」


「・・・いいね。それ素敵」







顔を見合わせて、笑い合ったら



唇を重ね合わせて始まりの合図。







息つくヒマがないくらい、



目眩が起こりそうなくらい。





濃厚なキスにクラクラする。










「・・・そう言えばお前、

何で今日来なかったんだよ」






唇はアゴを降りて首筋に滑る。






指先は胸の、粒を弄びながら、




この何時間かずっと


頭を占めていた質問を



金糸雀にぶつけてみた。








「っ、ん・・・ああ、それ。

言っとくけど俺じゃないよ」


「・・・どういう意味だ?」


「だから・・・ンッ、俺は

あの美術館には興味無いの」


「え・・・つまり・・・?」


「誰かの、っ、イタズラか、

あそこの館長の嘘・・・っ」








何かおかしいと思ってはいた。




金糸雀はそんな事する奴じゃない。








「そうかっ・・・やっぱり」






心の何処かで信じていたのは



間違ってなかったという事だ。





その事実に嬉しさが込み上げる。









「・・・良かった・・・」


「2時間も待ちぼうけで

可哀想だね。櫻井刑事?」


「そう思うのなら今夜は

とことん慰めてくれるよな」


「ふふ。いいよ。俺のこと

信じてくれてたみたいだしね。

特別に何でも聞いてあげる」


「その言葉、忘れるなよ?」








悪戯な笑みを浮かべる金糸雀に



オレもニヤリと口角を上げれば




可笑しそうに吹き出すのは同時。








夜はまだまだ、これからだから。







・・・覚悟しろよ、金糸雀。