⚠️これはフィクションです。

細かい設定や背景などなど、色々と

スルーご覧頂けますと幸いです。


※BL的要素がありますので

閲覧にはご注意ください<(_ _)>










翔くんと二宮くんが、いわゆる


そういう関係だって知ったのも



確かこんな居酒屋の中だったな。









『兄貴、大丈夫っすか?』


『・・・Zzzz・・・』


『ダメだ。爆睡してるわ』


『珍しいっすね、一番に

翔くんがダウンするとか。

つか、初めてっすよね?』


『ああ。疲れてたんだろ』







その日は「兄貴会」の飲み会。




つってもメンバーは翔くんと


俺と、それから上田くんだけ。





3人で集まって適当に飲んで、



かれこれ1時間30分くらい。





ここで『落ちる』ってことは


やっぱ相当、疲れてたんすね。






それでも翔くんは俺らの為に、




「う〜ん・・・そうだな。

確かに久しぶりだしな・・・

分かった。少しならいいよ」






自分の睡眠時間を削ってまで


誘いに乗ってくれたんだろう。








『いい人だなぁ。マジで』


『当たり前だろ、今さら』


『いや、そうなんすけど、

改めてって言うか・・・』







テーブルに突っ伏して寝てる



その翔くんの顔を覗き込んで。






・・・これも今更だけど、




この人マジでイケメンだな。





なんて、心の中で思ってた。








『それより、どうする?

起きるまで付き合うのは

もちろん構わないけどさ、

このまま爆睡だとしたら

そうも言ってらんないしな。

それに送っていくにも・・・

お前、兄貴の家知ってる?』


『住所は知ってますけど、

さすがに部屋番とかは・・・』


『だよな。俺もおんなじ』


『閉店時間もありますよ』


『ああ。それにやっぱり

帰って布団で寝て欲しい』


『・・・そうっすよね。

出来れば今すぐちゃんと

寝かせてあげたいっすね』


『・・・仕方ない・・・

あの人を、呼ぶか・・・』







上田くんがボソッと呟いて



鞄からスマホを取り出して。







・・・え、




誰かに電話?






あの人って言った?




それって誰っすか?








『あ、俺、上田です。

突然すみません。実は

兄貴と飲んでたんすけど

ちょっと爆睡で・・・

はい・・・はい・・・。

あ、あの、菊池もいます。

・・・分かりました。はい。

ホントすみません・・・

よろしくお願いします』







あの人、とか、敬語、とか。




目上の人なのは分かるけど。






この状態で電話する人って、




・・・いったい誰だろう?








『とりあえず迎え呼んだ』


『迎え・・・誰っすか?』


『・・・来れば、分かる』







何となく話にくそうな上田くん。



だから俺もそれ以上聞けなくて。








この翔くんを連れて帰れる・・・





松岡くんとか、岡田くんとか?





先輩達だったら翔くんの家も



部屋番号も知ってるってこと?




え、でもワザワザ迎えに来る?







酒を飲みながら俺の頭の中で



あーでもない、こーでもない。








でもそれから30分くらいして。






『あ、あと大丈夫です』





扉の向こうで聞き覚えのある声。







あれ・・・




この声は・・・







『ごめん。お待たせ』


『に、二宮くんっ?』








開いた扉から顔を出したのが




なぜか、二宮くんだったんだ。