🔞右矢印BLにつき(櫻宮)
腐度右上矢印高めだと思いますので
閲覧には十分ご注意下さい❤️💛

※あと翔ちゃんがヒドいです💧









オレの名前は二宮和也。



今年の春に大学生になった

ピッチピチの可愛い男の子。




趣味はゲームと音樂。


食べ物の好き嫌いは

これと言って、無い。


食えりゃ何でもいい。




彼女いない歴は・・・



うーん。


結構な年月かなぁ。





・・・え?



自分で可愛いって言っといて


全然モテないじゃないかって?




うん、甘いよね。


考えが浅いよね。




じゃあ周りの声を聞いてみなよ。






ねぇ、ねぇ、二宮くんてば
今日もめちゃくちゃ可愛いね❤

ほんと。ああやって窓辺で
読書している時の憂い顔・・・
もー、究極の癒しなのよねぇ❤

分かる分かるぅ、美しいのぉ。
1度でいいから付き合いたい❤






・・・んふふ。どう?




オレに彼女がいないのは

モテないからじゃないの。



オレに、彼女を作る気が

全くないからなんだよね。






まぁ他に理由を上げるなら、




「あ、あの、二宮くん。
委員長が、呼んでます///」

「ああ・・・ありがとう」

「っ、いっ、いえっ///」





もう1つだけ、あるんだけどさ。




それって説明しづらいんだけど、



例えばそうだな・・・




「やだー、二宮くんと
お話しちゃったぁっ❤」

「あーん、いいなぁ。
私もお話してみたいー」

「やめとき。彼みたいな
聖人君子様はね、傍から
眺めてるのが1番なのよ」

「そうだよねぇ。あんな
イケメンなのに頭も良くて。
1年なのに副委員長だしね。
あーあ、うちら女子の事なんて
きっと興味なんか無いよねぇ」





こういう周りからのイメージを


大事にしてる結果、って事かな?




せっかくオレに夢見てるんだし、


それを壊したら可哀想でしょう?







「アンタもよく言うわね。
誰が聖人君子なんだって?」




週末の繁華街はどこも賑やかで。



アルコールとタバコの匂い。


それから男も女も弾けてて

楽しそうな声が聞こえてる。





「ま、ま。それは別にさ?
オレが言ったんじゃないし」




オレが今いる、このBARは


目の前のカウンターでオレに

呆れた顔をしている彼の・・・



いや『彼女』のお店なんだけど。





「この羊の皮を被った狼が。
騙されてる女の子たち可哀想」

「人聞き悪いなぁ。だいたい、
偉そうに言えるの?人のこと
客寄せに使ってるクセにさぁ」




この人、オレの父親の元彼氏で。



オレの父親はいわゆる『バイ』


男でも女でも、どっちもイケる。



それを知った時は衝撃だったよ?




でもまぁ・・・それはそれで別に


嫌だとは思わなかったんだよなぁ。






「今日だって電話して来たのは
そっちでしょ?助けてぇ、って
泣きついてきたのはドコの誰?」




何の縁があるんだか、こうして

親父と別れたあとでもオレとは

付き合いが続いてる、ってワケ。





あ、誤解しないでね?


付き合いって言っても

ソッチ、じゃないから。






「まぁそこは感謝してるわ。
アンタがいる日は店の売上も
比べ物にならないからねぇ❤
今月ちょっと赤が出そうなの」

「ふふ。まあ、任せといてよ。
その代わりサービスしてよね」

「あん、わかってるわよぉ。
今日もお代いらないし、後で
ちゃんとお寿司でも奢るから。
頼んだわよ❤売上貢献。ね?」





そんな彼女の言葉に満足して、


オレはスツールに腰掛けたまま


体をくるりと客席の方に向けた。



少し、そうやって店内を眺める。





そしたら・・・




「えっと、キミ独り?
俺と一緒にどうかな?」



ほら、まず1人やってきた。





「え、どうしようかな。
実はオレ、今日はあまり
持ち合わせが無くて・・・
もう帰ろうと思ってたの」

「そ、そんなの奢るよ。
こう見えて金持ってるし、
好きなだけ飲んでよ、ね?」

「わ、ホント?嬉しいな。
お兄さん結構イケメンだし。
オレの・・・タイプかも///」

「そっ、そう?///じゃあっ
あっちっ、ソファいこっ///」





ほら、ちょろいもんだよねw



こんなのに男も女も関係ない。


オレのこの顔を持ってすれば、

誰だってコロっと騙されるし。





この男だって1時間もすれば、



「き、キミ・・・お酒、
つ、強いんだねぇ・・・」

「えー?お兄さんってば
もう酔っちゃったのぉ?
帰った方がいいみたいね。
タクシー呼んであげるよ」

「う、うん・・・ごめん、
こんなはずじゃ・・・zzz」





・・・なんて調子で


誘いも上手にかわして。


また次のカモを待つだけ。




テーブルの上に置き去りの

フルーツ盛り合わせの籠から

苺をひと粒、口の中に放って


オレは心の中で密かに笑った。




今日もタダ酒、飲み放題だね。