※BL妄想物語(櫻宮)











「ただいまタマゴ」




真っ白な鉄扉を抜けて


玄関までの道を歩くと、



オレに駆け寄ってくるのは




・・・黄色い塊。






「わっ、こらこらっ

スーツが汚れるってw」




そのままオレに飛びついて


グルングルン尾を振り回す。




あ、この『タマゴ』ってのは


ウェルシュコーギーって犬で。



背中側の毛が黄色に近い茶色。



おなか側は真っ白になってて、


短い足がすっごく可愛いんだ。







「もう分かったからw

そんなに顔舐めないでよ」




この間、1歳の誕生日を


パーティーで祝ったばかりで



すごくヤンチャな時期でもある。






・・・え?




『飼い犬の誕生日』に


わざわざパーティーやるかって?






・・・う〜ん。



普通の家はやらないかもね。



オレも聞いたことないもん。





だけど、この家はやるんだ。



それはもう『盛大』に、ね。