秋風の 吹きにし日より 音羽山 峰のこずえも
色つきにけり
紀貫之
(あきかぜの ふきにしひより おとばやま みねの
こずえも いろつきにけり)
意味・・秋風が吹き始めた初秋の時から風の音が絶え間
なくするが、その音羽山を今日眺めると、峰の
こずえまですっかり紅葉している。
注・・音羽山=京都と滋賀県の境にある山。音羽山の
「音」と、風の「音」を掛ける。
作者・・紀貫之=868~945。土佐の守。古今和歌集を
撰進。古今集の仮名序を著す。
出典・・古今和歌集・256。