人ならば 待てといふべきを 時鳥 まだ二声を 
鳴かで行くらむ
                 藤原元真
            
(ひとならば まてというべきを ほととぎす まだ
 ふたこえを なかでゆくらん)

意味・・ほととぎすが人なら、待てと言いたいのだが。
    まだ二声を鳴かないのに何故行ってしまうのか。

作者・・藤原元真=ふじわらのもとざね。生没年未詳。
    966年従五位下・丹波介。

出典・・家集「元真集」。