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春過ぎて 夏来るらし 白妙の 衣干したり 
天の香具山
               持統天皇

(はるすぎて なつきたるらし しろたえの ころもほしたり
 あまのかぐやま)

意味・・春が来て夏がやってきたらしい、あの天の香具山に
    真っ白な衣が干しているのを見ると。

    初夏のすがすがしい季節感を詠んでいます。

 注・・しろたえ=白い布、白色。

作者・・持統天皇=じとうてんのう。645~702。天武天皇の
    皇后。

出典・・万葉集・・28。