あさなあさな 霜おく山の をかべなる かり田のおもに
かるるいなくさ
二条為忠
(あさなあさな しもおくやまの おかべなる かりたの
おもに かるるいなくさ)
意味・・毎朝毎朝、霜が降っている山の岡のほとりにある、
刈り田の跡の田の面にはすっかり枯れた稲の茎が
見える。
初冬の田園風景を詠んでいます。
注・・いなくさ=稲草。水田の雑草。ここでは稲を刈っ
た後に芽を出した茎。
作者・・二条為忠=にじょうためただ。?~1373。従二位
中納言。南北朝期の歌人。
出典・・新葉和歌集・442。