いづこにも 月はわかじを いかなれば さやけかるらん
更級の里
隆源法師
(いずこにも つきはわかじを いかなれば さやけ
かるらん さらしなのさと)
意味・・どこに出る月であっても区別はなかろうに。
一体どうしてさやかなのだろうか、更級の
里では。
注・・わかじ=分がじ。分けない。区別をしない。
更級の里=長野県更級郡。月の名所。
隆源法師=りゅうげんほうし。生没年未詳。「堀河百首」
の作者。
出典・・千載和歌集・277。