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みがかずば 玉も鏡も なにかせむ 学びの道も
かくこそありけれ
                 昭憲皇太后

 

(みがかずば たまもかがみも なにかせん まなびの
 みちも かくこそありけれ)

 

意味・・磨く事をしないならば、玉といい鏡といっても一体
    何になろうか。学問の道もまた同じである。

 

    女子教育の振興のため詠んだ歌であり、次の詩は
    東京女子師範学校に贈られ、校歌となっています。
    
    金剛石(こんごうせき)も みがかずば
    玉の光は 添わざらん
    人も 学びて 後にこそ
    まことの 徳は 現れる

    時計のはりの 絶間なく
    めぐるがごとく 時のまも
    光陰(ひかげ)惜しみて 励みなば
    いかなる業(わざ)か ならざらん

 

    水は器に したがいて
    そのさまざまに なりぬなり
    人は交る 友により
    よきにあしきに 
    うつるなり
    己に優る よき友を
    えらび求めて もろともに
    心の駒に 鞭うちて
    学びの道に
    進めかし

 

作者・・昭憲皇太后=しようけんこうたいごう。1850~
    1914。明治天皇の皇后。女子教育の振興に尽力。