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日をへつつ ゆくにはるけき 道なれど すえをみやこと
思はましかば
                   藤原脩範

 

(ひをへつつ ゆくにはるけき みちなれど すえを
 みやこと おもわましかば)

 

意味・・日数を経つつ行く遥かな道のりであるが、行く
    末を都と思うならばどんなにも嬉しかろうに。

 

    平治の乱で父・信西が破れたので、連座で隠岐
    に流される途次の歌です。長旅で疲れ果てたが
    行く先が希望の持てる所なら元気も出るのだが
    ・・。

 

作者・・藤原脩範=ふじわらのながのり。1143~1183。
    平治の乱で隠岐に配流、のち召還され正三位左
    京大夫にいたる。

 

出典・・千載和歌集・519。