0303



大空を めぐる月日の いくかへり 今日行く末に

あはむとすらむ
                 道綱の母

 

(おおぞらを めぐるつきひの いくかえり きょう
 ゆくすえに あわんとすらん)

 

意味・・大空を月や日が廻り続けるように、この人達
    は、これからも何度、今日と同様、めでたい
    お祝いにめぐりあうことでしょう。

 

    ある家に、賀宴をしている屏風があり、この
    屏風歌を頼まれて詠んだ歌です。

 

 注・・月日=「月と太陽」に日時の「月日」を掛ける。
    いくかへり=幾返り。いくたび、何度。
    今日行く末=これから将来。

 

作者・・道綱の母=みちつなのはは。936~995。関白
    藤原兼家と結婚し道綱(後に右大臣になる)を
    生む。「蜻蛉日記」の作者で有名。

 

出典・・蜻蛉日記。