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巻向の 山辺響みて 行く水の 水泡の如し 
世の人吾等は
                    詠み人知らず

 

(まきむくの やまべとよみて ゆくみずの みなわの
 ごとし よのひとわれは)

 

意味・・巻向の山辺を鳴り響かせて流れ行く水の、その
    流れに浮かぶ水の泡の如きものだ。現世に生き
    ている我等は。

 

    巻向にいた妻が亡くなって無常観をもって偲ん
    だ歌です。

 

 注・・巻向=現在の奈良県桜井市。


 出典・・万葉集・1269。