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わがかへる 道はまれなる 故郷に 年々やすく 
雁の行くらん
                        藤原為相 

(わがかえる みちはまれなる ふるさとに としどし
 やすく かりのゆくらん)

意味・・雁は自分の故郷に帰る道は、一年に一度でめっ
    たに通らないものなのに、どうして毎年毎年あ
    のように楽々と帰って行くのだろう。

作者・・藤原為相=ふじわらのためすけ。1263~1328。
     父は為家、母は阿仏尼。正二位中納言。

 

出典・・為相百首(小学館「中世和歌集」)