あまおとめ 刈りほす磯の 荒布にも いくたりつなぐ
いのちなるらむ
野村望東尼
いのちなるらむ
野村望東尼
(あまおとめ かりほすいその あらめにも いくたり
つなぐ いのちなるらん)
つなぐ いのちなるらん)
意味・・漁民の少女たちが磯から刈り取ってきて乾している
あの荒布のようなものによって、何人が辛うじて生
活を立てていることだろう。
あの荒布のようなものによって、何人が辛うじて生
活を立てていることだろう。
若い女たちが採って来て乾す姿はけっして醜いもの
ではないが、貧しい人々の生活の哀れさを感じさせ
られます。
ではないが、貧しい人々の生活の哀れさを感じさせ
られます。
注・・あま=海人。漁師。
荒布(あらめ)=昆布科の海藻。黒茶色で食用の他、
肥料、ヨードの原料。
荒布(あらめ)=昆布科の海藻。黒茶色で食用の他、
肥料、ヨードの原料。
作者・・野村望東尼=のむらもとに。1808~1867。黒田藩士
の家に生まれ、同藩士の妻となる。幕末の女流歌人。
高杉晋作と交流。
の家に生まれ、同藩士の妻となる。幕末の女流歌人。
高杉晋作と交流。
出典・・向陵集。